老いた親が「ひとり」になったとき [親の病気と遠距離介護]
老いた親が「ひとり」になったとき -あなたはどう向き合いますか?
- 作者: 河合 千恵子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 単行本
*読み応え: 100 点
*コストパフォーマンス: 70 点
東京都老人総合研究所 の研究員である河合千恵子さんの著書。
こんな研究所あったんですね、知りませんでした。
普通、人間には親が少なくとも 2 人いるわけですが、
その親が 1 人欠けてしまったときに、1 人残された親を
子供はどうサポートすればいいのかという悩みに対して
たくさんのアドバイスをくれる本です。
私の親は、今のところ 2 人生きていますが、
父が入院したので、いい機会だと思って読んでみました。
こういう本は、いざ親が独りになってから読むのでは、遅いので。
著者は、さまざまなひとり親を見てきた上で、
ひとり親の性格によってその暮らしぶりをいくつかのパターンに分け、
どんな気持ちで暮らしているのか
彼らをサポートするのに良い手立ては何か
などを紹介してくれています。
決して子供や介護者の目線で書かれた本ではなく
老親の生の声がたっぷり詰まった異色の 1 冊だと思います。
私の親は、子供にはなかなか弱音を吐きませんし
意地っ張りなので、助けて欲しいときにもヘルプを頼むような人ではないので
世の中の一般的な老親の意見をたくさん聞くことが出来て
とても参考になりました。
子供が電話をして話を聞くだけで
親はありがたいと思ってくれているという統計データを、実際に見てみると、
遠くに住んでいても、できることはちゃんとあるんだ良かった、と思えます。
その他にも、親との同居&別居を成功に導くアドバイスがたくさん書いてあって
本当に為になります。
中でも必見なのが、巻末についている「親のために子供ができる、死後の手続き」リスト。
死亡届の出し方から車の廃車手続きまで、
人が死んだらしなくてはいけないことが
一覧で分かりやすく説明されています。
これは便利。
独身、既婚にかかわらず
老親を心配している人は、1 冊手元においておくと
かなり役に立つ本だと思います。
たぶん、親が死ぬまで長い間、何度も読み返すことになる本です。
私も、この本は Amazon で売らずに、手元においておきます。
2009-03-10 05:26
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