政治大恐慌 悪夢の政権交代ー誰が日本を救うのか? [活字中毒のトモ]
*読み応え: 60 点
*コストパフォーマンス: 30 点
前回の 崩壊前夜 日本の危機 に引き続き、森田実さんの著書 2 冊目。
現在の日本の政治を憂い、
麻生首相と小沢民主党代表をボロクソにこき下ろしている本です。
前作よりは、時事ネタがまだ有効な感じ。
日本では、遅くとも今年の 9 月に衆議院の総選挙がありますが
森田さんは、次の選挙で自民党と民主党のどちらが勝っても
日本にとって本当に為になる政策は出てこない、
だから総選挙前に、自民、民主両党が党首選挙を行い
それぞれの党として新政策と新しい党首を決めるべき、
そして、反ネオコン・反市場原理主義の「修正資本主義」を進めよう、
と言っています。
「修正資本主義」って何だ?と思ったのですが、本書を読んだ限り
社会民主主義とイコールだと思って差し支えないようです。
それはソ連でいつぞや破綻した政策では・・・?
不思議に思って Wikipedia で 「森田実」を検索 してみると
なるほど、森田さんは大学在学中に日本共産党に入党していらしたのですね。
その背景を知れば、納得のご意見です。
また、本書では
「戦争はいかん」
「戦争をしてはダメだ」
というメッセージが何度も出てきます。
そりゃそうだ、戦争なんて私だって望んでいないわ・・・と思いましたが
森田さんは 1932 年生まれですから今年で 77 歳。
私なんかと違って終戦時の記憶がしっかりある方なのです。
こういう方が「戦争はいかん」と声を大にしておっしゃる。
ありがたいことです。
戦争未体験者とは、言葉の重みが全く違います。
そんなわけで、予測に関してはあまり信用なりませんが
老先生の熱い思いが伝わる 1 冊です。
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