ジュンク堂と宮脇書店

最近、那覇市内に大きな書店が 2 店もオープンしました。
ひとつは ジュンク堂書店那覇店、もうひとつは 宮脇書店とまりん本店 です。

那覇市内は土地代が高いからか、大きな書店がなくて
こちらに住み着いて以来ずっと「新都心にジュンク堂来ぇへんかなー」と思っていました。
そしたら、新都心ではなく那覇の街中にどかーんとオープンしてしまいました。
うーん、家からだとちょっと遠いな。

一般的に、沖縄では書店は特に儲からないといわれます。
それは何故か。
私が思うに、沖縄には通勤電車がほとんどないからだと思います。
沖縄では、通勤手段はほとんどがバスか自動車。
モノレールも数年前に開通しましたが、通勤に利用している人の比率は
勤め人全体から見て、それほど多くないと思います。
長いこと電車に乗っていれば、暇つぶしに文庫本でも読もうと思いますが
自動車を運転していれば必然的に本は読めませんし
バスは電車より酔いやすいので、長時間の読書には不向きです。
だから、気軽に本を読む環境が少ないのではないかと。
・・・私の勝手な推測ですけど。

内地にいた頃は、書店に行くのが大好きで
学校帰りや会社帰りに、近くの大型書店に寄るのが日課になっていました。
沖縄では、それができなくて、書籍の購入も Amazon に頼りがちになっていました。
ですが、大きな書店がついに沖縄にもオープンしました！
これは是非、行かなくては。

昔からの癖で、書店に行くときは自動車を使わず、たいてい徒歩です。
書店に行っても、気に入った本が大量にあるとは限らないので
車で行くと駐車料金が気になって、書籍選びをじっくり楽しめないからです。
ですから、今回も家から 30 分近く、歩いて書店まで行ってきました。（アホ？）
幸い近頃は天気も良くて、気候も涼しいので、いい散歩になりました。

まずは宮脇書店です。



とまりんの 2 階と 3 階に店舗がありますが、
2 階の店舗は沖縄に関する書籍のみが販売されており
床面積もあまり広くありません。
メインは 3 階です。

棚が低く、店内の見通しがよい書店です。
児童書のコーナーには本を座って読めるスペースもあり、
全体的に落ち着いた感じ。
新書も読みやすく陳列されていますし、売れそうな本を良く選んで
在庫を揃えているような気がしました。
子供と一緒に行くなら、宮脇書店がお勧めです。
落ち着いて本を選べます。

さて、そこからさらに歩いて 10 分ほど行くと、
ダイエー那覇店の跡地が「ジュンク堂書店那覇店」に変身しています。
こんなだだっ広い店舗を改装して入るなんて、ジュンク大丈夫かいな・・・
と思いながら店に入ると


人、人、人・・・。

人酔いしてしまうほどのすごい人です。
レジのコーナーを見ると、清算待ちの人が数十メートルにわたって並んでいました。
限定販売でもない、普通の本を買うのに並ぶなんて、内地でも見たことないよ。
オープンしたてだということと、
国際通りに近いので歩いてくる客をたくさん取り込めるという
立地上のメリットがあるからでしょうか。
いいえ、それだけではありません。

ご存知かとは思いますが、ジュンク堂ではほとんどの本を立ち読みできるのです。
それどころか、店舗内での「座り読み」を推奨しています。
漫画にもビニールがかかっていません。
沖縄では、画期的なことだと思います。
おかげで、3 階の児童書＆コミックコーナーには
びっくりするほどの数の子供（幼児から高校生まで）がいて
みんな真剣な顔で漫画を読みふけっていました。
そして、ある程度読んだら、みんなちゃんと書籍を手にとって
レジに並んでいます。そしてその列の長さが数十メートル。
ビニールを取ったからといって、売れ行きが悪くなるわけではなさそうです。
とにかくものすごい盛況ぶりです。びっくりしました。

ただ、どのコーナーも本棚が高いので圧迫感がありますし
通路が狭いので、人によくぶつかります。
そして最大の欠点は、高い棚のせいで死角が多いことから
子供が迷子になりやすいことです。
本に気をとられて子供からちょっと目を離すと、
あっという間にどこに行ったか分からなくなります。
小さな子供と一緒に行くと、大変だろうな。
でも、オープン時の熱も冷めれば、人も減って少しはましになるかもしれません。

さてジュンク堂の盛況ぶり、いつごろまで続くか・・・。
大きな書店に歩いていけるのはとてもうれしいので
できるだけ長く経営を続けてほしいと思っています。
宮脇書店も、ジュンク堂も、頑張ってー。