カラマーゾフの兄弟4 [活字中毒のトモ]
*読み応え: 100 点
*コストパフォーマンス: 60 点
いよいよ、父親を殺した疑いにより
長男のドミートリーが裁判にかけられます。
第 4 部では、その審議の様子が実に細かく描かれています。
フェチュコーヴィチ弁護士の巧みな話術や、
イッポリート検事補の誇張あふれた長々とした話が躍動感いっぱいで
読み手を飽きさせることがありません。
でも、私が第 4 部まで読んだ限りでは、
ドミートリーは「自分は無実だ」と言い張っていますし
スメルジャコフは「私が殺しました」とイワンに告げた後自殺していますが
本当のところ、フョードルを殺したのが誰なのか
はっきりと分からないのです。
だって、スメルジャコフの言うことなんて、本当とは限らないし
フョードルが殺されたときの情景が、本書にはっきりと書かれていないからです。
どうも、実際に何が起こったのかは、あえて曖昧に書いてあるようで
その分ますます、真相を知りたくなって先を読み進むスピードが速くなりました。
エピローグを読んでみたら、そこらへんがはっきりと分かるんでしょうか?
本当に、いくつもの伏線が張られ謎にあふれた不思議な 1 冊です。
タグ:カラマーゾフの兄弟
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