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発達障害の人の就活ノート [アスペルガー]


発達障害の人の就活ノート

発達障害の人の就活ノート

  • 作者: 石井 京子
  • 出版社/メーカー: 弘文堂
  • 発売日: 2010/07/07
  • メディア: 単行本


広汎性発達障害やアスペルガーなど、
発達障害を持つ人たちの就職活動に役立つノウハウがまとめられた本です。
テスコ・プレミアムサーチ株式会社 の代表取締役社長、石井 京子さんの著書です。

一読して思ったのですが、割と一般的なことが書いてあります。
発達障害の人でなくても、一読しておけば
社会に出たときに役立つようなヒントがいくつかかかれています。
例えば、電話応対のマナーなど。
普通の人なら「できて当然」なことでも、あえて分かりやすくくどいほど丁寧に書かれているので
すべての社会人 1 年生が読むと役に立つかも・・・と思いました。
ですが、仕事の休憩時間に読書をする際には
読む本の内容には気をつけろ、というくだりには笑いました。
というか、普通の人って、ほとんど話もしない同僚が読んでいる本の内容が
気になるものなんですか?
どんな本読んでいたっていいじゃないか・・・と思いながら
「発達障害の人の就活ノート」なんか読んでしまっているわけですが
本当はこんなの会社で読んでいちゃいけないのかしら・・・。
少なくとも、本書には、「あまりマニアックではない一般的なものを読め」と書いてあります。
失礼な話ですよね。
人の読む本に、いちいち興味を持って、
本人の知らない間にこっそり覗いてしまう人こそ、態度を改めるべきではないのでしょうか。
でも、そういう細かい指示が、本書にはあふれています。
「空気を読む」という行為が苦手なアスペルガーには、正直耳が痛い話かも。
他にも、少しでも、普通の社会人として、会社に雇ってもらい
食い扶持を自分で稼ぐための「空気を読め」的アドバイスが色々と書かれています。

また本書では、
障害者手帳を取って、自分の障害をあえて明かして就職活動するのと
普通に就職活動するのと、どちらが良いか?もテーマになっていますが
読了後も、私には答えが良く分からないままでした。
障害を明かしたところでどんなメリットがあるんでしょう?
本当に就職に有利になるんでしょうか。
本書では、何人かの障害者の転職を成功させたケースを仮名で紹介していますが
本当に、こんなに上手くいくのかしら。

なんだかあまり賛同できない本でしたが
本書のお陰で、「特例子会社」なる、
障害者の雇用に特別な配慮をする会社があることを知りました。
また、発達障害の持ち主が書く、良い履歴書の例なんかも載っていました。
本を読むと、いろいろと知ることが出来ていいですね。

ですがやっぱり、あまり人にはお奨めできない感じです。
試しに、テプコ・プレミアムサーチのサイトから、スキルの登録をしてみると良いですよ。
仕事の依頼なんて、絶対に来ないから。

昔は、「広汎性発達障害」なんて障害認定されずに
みんな「普通の人」として就職できていたのに
ややこしい世の中になりましたね。





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コメント 2

zu2

社会が産んだ、ということですよねえ > 昔は

過度のコミュニケーション重視はまずいんじゃないかと、常々思っています。
by zu2 (2010-12-22 16:28) 

うしこ

>zu2 さん

コミュニケーションがなくてもできる仕事は、みんな機械や外国の安い労働力が代わりにやってくれるようになっちゃったからでしょうね。>コミュニケーション重視

そのうち働かなくてもいい世の中になるかしら・・・。

by うしこ (2010-12-22 19:28) 

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