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成功のための未来予報 [活字中毒のトモ]


成功のための未来予報

成功のための未来予報

  • 作者: 神田昌典
  • 出版社/メーカー: きずな出版
  • 発売日: 2014/03/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


2022―これから10年、活躍できる人の条件」が割と面白かったので、
Amazon から広告メールが届いたときに、つい購入してしまいました。
ですがこの本は、買わなくても良かったかも。
書店で立ち読みできれば、十分な気がします。

2013 年 12 月に、神田さんが宇都宮白楊高等学校で行った講演をまとめた本です。
未来予報として、以下のものがなくなると言っています。
1. お金
2. 会社
3. 病気
4. 国境
5. 学校
6. 貧困
7. 制約

読んでみると、なくなると言うよりは、それらの概念や私たちの価値基準が変わるだけ
という気がしました。お金はなくなるのではなく、
お金を生み出す行為がより簡単にできるようになったり、
無料で物を手に入れられる可能性が高くなるだけです。
病気もなくなるわけではなく、症状が出る前に病気のリスクがどれくらいあるかを
簡単に調べられる機器が開発されたりして、病気になって倒れてしまうような状態を
防ぐ処方がされるようになるだろう、という話でした。
夢のような話は 1 つもなく、極めて現実的です。

現在、経済活動は飽和状態で、これ以上の経済成長はないだろうと思っているので
変化を予測するのが難しかったのですが、こうして章を分けて説明されると
これからのビジネスがどうなるか、なんとなくわかった気がします。
それでもこの本をお薦めする気にならないのは、やっぱり
2022―これから10年、活躍できる人の条件」とあまり内容が変わらないのに
この本を売りつけようとする
神田さんのマーケッターとしてのあざとさがイヤだからです。
こういう行為も「お金に困らない」方法の 1 つですよね。
神田さんは、この世の中を渡りきる手段をよく知っていらっしゃる。
そしてこれからは、さらに自分に都合のいい世の中になるように、
世論を誘導すらしようとしているように見えました。

そしてこの方は、グローバル一辺倒の考え方で、世の中を見ていらっしゃいます。
国境がない方がメリットが大きい、と思い切り書かれていますが、
その辺は賛同することができません。
グローバル経済の中で成功されてきた方だからでしょうか、
グローバルがとてもお好きな印象を持ちました。
ですが私が思うに、ネットで簡単に海外の人とつながれるようになった現在のほうが、
地元でできることが見直されている気が、なんとなくします。
インターネットでハーバード大学の講座を聴講することもできますが
実際やってみたところ、あまり大したことはなかったと言いますか、
あれを聴くために、無理してハーバードへ行かなくてもいいか・・・と思ってしまいました。
簡単にできてしまうと、憧れが薄れるんです。
むしろ、場所を動かずにできること、近くの人たちでできることの方が
近い将来重要な役割を担う気がしました。

そんなわけで、私はお薦めしません。


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