SSブログ

悪意 [活字中毒のトモ]


悪意 (講談社文庫)

悪意 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/01/17
  • メディア: 文庫


赤い指」と一緒に、同僚 K さんが貸してくれました。
2 つ続けて「加賀 恭一郎シリーズ」を読みましたが、私は「赤い指」の方が好きです。
(あれ、もう結論出て終わり・・・?)

作家日高 邦彦は、バンクーバーへの移住を計画していましたが
移住前日に、何者かによって殺害されます。
どうやら犯人は、彼の友人である野々口 修であるようなのですが
野々口の語る動機について、加賀刑事は不信感を抱きます。

今回も、加賀さんは自分の勘を頼りに、事件を丹念に調べていき、
犯人の意図を正確に見抜いていきます。
読んでいる途中私は、日高さんと野々口さんが入れ替わっているのだと思いましたが
真相は違いました。
タイトル「悪意」にふさわしい終わり方で、どうも読了後もすっきりしませんでした。

お話の中で、加賀刑事が昔は教師だったことが明らかになります。
しかも教師としては失格な人で、ある事件が発端となって教師を辞め、
刑事になったらしいのですが、普通に考えると、このような進路変更はかなり難しい。
非現実的であると言わざるを得ません。
加賀さん、せっかく魅力的なキャラなのだから、こんなふうに
「ダメだったからすぐ辞める」というエピソードをつけなくてもいいのに、と思いました。
これほど洞察力のある人だったら、教師としても十分に成功したと思うのです。

赤い指」を読んだ時には、お父さんとの距離の取り方が絶妙で
この親子関係があれば、刑事を志すのも無理はないと、すんなり思えました。
「悪意」のようなエピソードはいらなかったんじゃないか・・・あ、でも
この本の方が、「赤い指」よりも前に発表されていますね。
お話の構成は、作者のその時の気分によるのでしょうね。



nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0