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ことばの発達の謎を解く [活字中毒のトモ]


ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書)

ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書)

  • 作者: 今井 むつみ
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2013/01/09
  • メディア: 新書


ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える の書評をアップしたところ
zu2 さんから word2vec の資料 をご紹介いただきました。
情報抽出入門のスライドで、うーむ・・・入門と言っているけれど
素人の壁を超えるのは、なかなか難しいかもしれん・・・と思いながら読んだのですが
参考文献として、本書が紹介されていました。
認知科学、言語心理学、発達心理学のスペシャリスト、今井 むつみ先生の著書です。
子どもが言葉をどのようにして覚えているのかが、解説された本です。
子どもは大人の話かけを自分なりに分析しながら、言葉の意味を考えて覚えていくそうです。
もちろんその通りではあると思うのですが、それと同じことが大人は何でできないのか?
これが謎として残りました。
言葉を覚えるのに、自分なりの解析が必要で、誰でも子供の頃にはそうしているのだったら
母国語以外の言葉もそうやって覚えれば簡単では?と思うのですが
やっぱり無駄にテキストがあるからいけないんでしょうか。
帰国子女の同級生何人かを比較してみると、幼いころに、生まれた国から離れた子供は、
離れた先の言葉を比較的上手に話せるようになる気がします。
なまじ母国語を読めるようになると、辞書に頼ってしまうのが、ダメなんでしょうかね。
辞書なんて引かなくていいから、自分の頭で解析するのが重要な気がしました。
そうだとすると、テキストを使ってしか英語を勉強していないわが娘は
テキストと辞書を使い続ける限り英語は上達しないであろうと・・・
なんとなく想像できました(ため息)
だからって、辞書を引かなくていい、とは言えないですし。
学校の勉強だけで、英語を話せるようにならないのは、こんな訳があったんですね。

また、言葉の学習は、科学的な思考をするための大事な基礎となる、という
締めくくりの文章が印象的でした。
そうであれば、子供に早期教育を施す暇があったら、一生懸命話しかけて
言葉を紡がせる方が有効だと思いました。
そして本書の中で、色々な実験が紹介されていて
クロワッサンもグレープフルーツも、
どちらも同じ形なので「お月さま」と言う子供がいたり
「血圧が高い」の反対語は「血圧が安い」だと思う子供が登場します。
娘が小さかった時にも、色々と面白いことを言っていたなー・・・と思い出しました。
例えば彼女は小さい頃、「頭が切れる」「首をひねる」「頭がいたい」などの言い回しを
物理的に頭や首が痛いのだと信じて疑わずに、とても怖がっていましたっけ(爆)
あの頃はかわいかったよなー・・・(遠い目)

15 年間子どもを観察し続けた親からすれば、当たり前のようなことがいっぱい書かれていますが
このように本にしてまとめようと思うと、おそらくとても大変なことだと思われるので
こうやってまとめていただけると、言語の習得ってこういうことなんだというのが
改めて認識できます。
認識できてしまった以上、娘の英語学習について考え直さなくちゃと思うのですが
まずは思考力を鍛えるところからか・・・うーん難しいな。






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