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ウイスキーとダンディズム 祖父・竹鶴政孝の美意識と暮らし方 [活字中毒のトモ]


ウイスキーとダンディズム 祖父・竹鶴政孝の美意識と暮らし方 (oneテーマ21)

ウイスキーとダンディズム 祖父・竹鶴政孝の美意識と暮らし方 (oneテーマ21)

  • 作者: 竹鶴 孝太郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2014/10/09
  • メディア: 新書


マッサンの孫、竹鶴 孝太郎さんの著書です。
孫の目で見た「マッサンとリタの物語」です。

孫の目を通してみるマッサンは「おしゃれで人たらし」だったそうです。
人が大好きで、相手もすぐにマッサンのことを好きになってしまう。
そして思いつたことを躊躇せずになんでもやる人だったようです。
たとえそれが、傍から見れば「え・・・そんなの無理に決まってるじゃん」
というようなことでも、マッサンは「やってみなけりゃ、分からんじゃろう」で押し切って
何度も実験みたいなことをやったそうです。
例えば、熱伝導が良いという理由でストーブをポットスチルと同じ銅で作ってみたり
(確かにすぐに暖かくなったけれど、耐久性がなく、すぐに錆びてしまった)
タバコにウィスキーの香りをしみこませたら、美味しいに違いないと思って
タバコの箱の下にウィスキーの入ったたらいを置いてみたり。
(タバコは湿気てダメになってしまった)

このエピソードを読むと、マッサンって本当に子供のような人だったんですね。
ウチの娘が小さかった頃に、彼女が試した数々の実験を思い出しました。
それに、食べ物の好き嫌いもかなりあった様子。自分の祖父がこんなおじいちゃんだったら
・・・面白かっただろうなと思います。おじいちゃんに向かって思わず
「子供か!」って突っ込んでしまいそうです。

一方、孫の目を通してみたリタは
「孫をかわいがりはするけれど、甘やかしはしなかった人」だそうです。
一緒にエルビス・プレスリーを踊ってくれるけれど、いたずらが過ぎると
「Go to bed!」と雷が飛んでくる。この辺、長年日本で暮らした人でもイギリス人っぽいですね。
目の色に合わせて着る服を選んだり、お嫁さんと洋服がかぶるのを嫌がったり
「日本人より日本人らしい」といわれたリタさんですが、十分にイギリス人だと思いました。
スコットランドで生まれ育ったのですから、当然ですよね。

楽しいおじいちゃんと、優しいけれども厳しいおばあちゃん。
孫への接し方がまったく違うのに、それがぴったり合っている気がして
そんなところでも夫婦上手くいっているんだなあ、と思いました。

このように、マッサンとリタのエピソードがたくさん書かれていて、どれも楽しく読みましたが
一番印象に残っている事実は、孝太郎さんがお酒をたしなまないことです。
マッサンの孫は、お酒を飲まない!
これが本書を読んで知った、一番意外な事実でした。
マッサンと息子の威さんは、養父/養子の関係といえども
もともと伯父と甥だったわけで、そうであれば孝太郎さんにも
酒豪マッサンの血は引き継がれているはずなのに、飲まない人が出てくるとは・・・。
遺伝って、これだから面白いです。



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