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ファストファッション: クローゼットの中の憂鬱 [活字中毒のトモ]


ファストファッション: クローゼットの中の憂鬱

ファストファッション: クローゼットの中の憂鬱

  • 作者: エリザベス・L. クライン
  • 出版社/メーカー: 春秋社
  • 発売日: 2014/05/17
  • メディア: 単行本


書店で見かけて、面白そうだったので購入してみました。
ちょうど、この問題に悩んでいたところだったのです。

ファストファッションが登場したおかげで、安く気軽におしゃれを楽しめるようになりました。
ですがそのおかげで、昔とはファッションの楽しみ方が大きく変わり
買っても 1 度も着ないままリサイクルショップに売られる服が増えたり
2,3 回着ただけでゴミになってしまうような粗悪品が出回るようになってしまった現状を
作者のエリザベス・L・クラインさんは、多くの工場見学や取材を交えて探っていきます。
そして最終的には、今までの洋服の買い方を改めて、
クローゼットにある洋服を 1/4 に減らし、高級品を少量だけリサイクルショップや
ビンテージショップで購入する生活に突入していきます。

私も安物の洋服をたくさん持っています。最近はクローゼットに入りきらなくなってきました。
だからといって、それらをまんべんなく着ているかというと、そんなことはなく
クローゼットで眠り続けている洋服もたくさんあるし、
結局捨ててしまう洋服もかなりあります。
高級な洋服が、良い素材なのは分かっているのですが、そんなの高くて買えないので
結局ファストファッションでないと、飽きずに着られる量の服を揃えることができない
・・・と思っていたのですが、実際にクローゼットをのぞいてみると、
着ないまま眠っている洋服が多いのです。
こんなに多くの布地(もはや洋服という認識がない)があるのに、どれも着たくないって
どーいうことなの??と毎日思っています。

この本を読んで、その謎が解けました。
大量に買い続けている洋服は、流行を追っているといいつつも
どこかで発表されたスタイルのコピー品だったり、
昔流行ったものをリバイバルさせているだけだったりなのだそうです。
本当に新しい、斬新なスタイルは、今のファッション界ではもう出てこないとまで書かれています。
何故なら、斬新なファッションを発表するにはコストがかかりすぎるので
無名だが才能のあるデザイナーが自分の作品を発表しにくく
発表したとしても、そのスタイルはすぐにファストファッションに真似され、
コピーが出回ってしまうからだそうです。
確かに、最近は斬新な流行がほとんどなくて、数年前の流行が再登場することが多いです。
おかげで、手持ちの洋服を数年後にもう 1 度着られることが多くなりましたが
新しい洋服を買う楽しみも少なくなりました。楽しくなくなったのなら、買わなければいいじゃない
と思うのですが、同じ洋服を何年も着続けると飽きてくるので、
つい新しく買ってしまうんですよね。でも買った後で気づくのですが、
似たような洋服ばかり買っている気がします。無駄多し。

エリザベス・L・クラインさんは、現在ファストファッションを支えている中国の人件費が
高くなっているので、これほど大量の洋服を 1 度に提供できる状態は
なくなっていくと思われているようですが、まだまだインドとかアフリカ諸国に
仕事を提供して、あわよくば良いお客様にもなってもらおうと考える風潮は
変わっていませんから、ファストファッションはまだしばらく栄華を極めると私は思います。
ただし、クローゼットに眠っている洋服を、そのまま捨ててしまうのではなく
自分の好きな形にリフォームするのは面白そうだと思いました。
そしてつい、こんな本を Amazon で注文してしまいましたが、
私が技術を身につけて、洋服を自分の好きな形にリメイクできる日は果たしてくるか・・・?
これができたら、大量の洋服を無駄にしなくていいのですが。

おうちでかんたん!服のお直し便利帳―すぐに役立つ裁縫実例52

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 大泉書店
  • 発売日: 2010/06
  • メディア: 単行本




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