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武士道シックスティーン [活字中毒のトモ]


武士道シックスティーン (文春文庫)

武士道シックスティーン (文春文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 文庫


Amazon で薦められたので、買ってみました。
なぜこの小説を薦めたのかしら?「図書館戦争」シリーズをたくさん読んだからですかね?

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織。父は警察官で署員に剣道と逮捕術を指南する腕前
兄も 3 歳で剣道を始め、香織も同じ道をたどりました。
そして中学 3 年の秋。とある理由で市民大会に出場した香織は
あろうことか無名の選手に敗れてしまいます。
その選手が東松学園の生徒だということは分かったので、
香織はスポーツ推薦で東松に進学、剣道部に入部し、彼女と再会を果たしたのでした。

読み始めにあまりお話に入り込めなかったのは、
私が剣道のルールをほとんど知らないからでしょうか。
それとも、香織の剣道ばかりやっている「剣道バカ」っぷりがハンパなさすぎて
ついていけなかったからか?

とにかく香織は剣道ばかりの人生で、敵を倒すことしか考えていなかったのです。
せっかく武道をやるのに、それはあんまりです。香織が自分の娘だったら
12 年もそんな人生を歩ませたりしないのに。そう思う気持ちが強くて
それもあってお話に入り込めなかったのかもしれません。
どんなことも、やっぱりバランスが大切なんですって。
あれほど剣道ばかりの生活を送っていたら、途中で大きな葛藤が生まれるの
当たり前じゃないですか。

香織と対照的な人生を歩んできたのが、香織に勝った相手の早苗なのですが
この人はこの人で、途中までは勝負を避けて生きるのがしみついてしまっていて
なんだかなあ・・・と思ったので、やはり感情移入できませんでした。

そう、香織と早苗。このお話の主人公は 2 人の対照的な剣道ガールです。
しかも「香織と早苗」というよりは「磯山と西荻」その呼び名がしっくりくる 2 人で
私はなんとなく「トムとジェリー」と同じ箱に入る 2 人だと思いました。
対照的な 2 人で、お互いにわいわい言い合いながら
「なかよくケンカして」いる感じなのです。お互いに自分の価値観を押し付けあって
それでいて、きちんと「友達」として機能している。すごいです。

いろいろ「別の世界のお話」という感じでした。続きのお話も 3 つ出ていますが
すぐには読んでみたいと思わないです。

剣道のルールをよく分かっていたら、また違った感想を書けたかもしれません。


武士道シックスティーン (文春文庫)

武士道シックスティーン (文春文庫)

  • 作者: 誉田 哲也
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 文庫



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コメント 2

Sanchai

お久しぶりです。剣道を知っている者でないと武士道シリーズはなかなかわかりにくいところはあるかもしれませんが、この作品は映画化されているので、YouTubeで一度ご覧になってみるとイメージがしやすいですよ。香織役が成海凛子さん、早苗役が北乃きいさんでしたが、原作のイメージでは真逆のキャスティングだなと見る前は思っていました。見てみて納得でしたが。
by Sanchai (2015-10-03 04:20) 

うしこ

>Sanchai さん

剣道をされる Sanchai さんからのコメント、嬉しいです!
映画化されているのですか。Amazon レビューを読むと、
コアなファンが多い作品のようだったので、納得です。観てみますね。
by うしこ (2015-10-03 10:58) 

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