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グローバリズム以後 アメリカ帝国の失墜と日本の運命 [活字中毒のトモ]


グローバリズム以後 アメリカ帝国の失墜と日本の運命 (朝日新書)

グローバリズム以後 アメリカ帝国の失墜と日本の運命 (朝日新書)

  • 作者: エマニュエル・トッド
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/10/13
  • メディア: 新書


アメリカ大統領選挙が終わったということで、なんとなく国際関係の本を読みたくなりました。
歴史人口学者として超有名な、エマニュエル・トッドさんの本です。
読みやすくて、一気に読んでしまいました。

トッドさんは統計上に現れる出生率の低下や識字率の上昇などを見て
今後の世界情勢を予測する方です。
そして的中率がかなり高いそうです。
この方、ビッグ・データとか言われる前から、究極のデータ・エバンジェリストだったようです。
実際私が世界の出生率のデータを見たところで、何の予測もできません。
あー地域によって違うんだなー・・・くらいで、あとはさっぱり。

本書は、トッドさんへの朝日新聞によるインタビューをまとめたもので
1998 年から 2016 年までの 18 年もの間に行われたインタビューを
1 冊の書籍にまとめてあります。
ですので内容によってはかなり旧いものとなっています。
そのため、全部読むと何となく無駄感がありました。
もっと新しい情報だけを提供してくれても良かったのでは?
この 18 年の間に何が起こったのかを知るには良いのかもしれませんが。

トッドさんに言わせると、ドナルド・トランプが米国大統領になるのは
西欧社会が深いところ後戻りすることのない進化をしていることの表れなのだそうです。
ひとつの時代の終わりと、別の時代の始まりを示していると。
アメリカ人はグローバル化に疲れていて、
これから国家単位が重要な時代になるだろうと言っています。

私は、あんな変な(失礼)人が大統領になるなんて、
いったいどんな世の中?としか思わなかったのですが
トッドさんは、白人の 45 歳~54 歳という、これまで特権的だと見られていたグループの死亡率が
上昇していることに着目して
「大統領候補者がどちらも変な人だから、そこにばかり目がいきがちだが
今回の選挙は実は、ロナルド・レーガン大統領が選出されたとき以来、最も重要で
世代交代が起こり、新しい時代が始まったのだ」と言っています。

EU も解体され始めていて、最初にうまいこと逃げたのがイギリスだそうです。
トッドさんは 18 年前から「近いうちにユーロはなくなる」と言い続けていたようです。
そしてそれぞれの国が別々に分かれて存続する道を選択すると。
そう言われると、最近の国際情勢はとても分かりやすいです。
グローバル化を嫌がる方向の選択肢がたくさん取られていると思います。

それでは日本はこれからどうなるんだろう?と考えましたが
経済が一番大事、という考え方が変われば、少しは暮らしやすい国になるかもしれません。
問題はそれがいつなのか、ということですが・・・私が生きている間は無理かも。
近い将来は、高齢化にも耐えられるようにより機械化が進むだろう程度しか考えられませんでした。
もうちょっとデータを読む癖をつけようと思います。


グローバリズム以後 アメリカ帝国の失墜と日本の運命 (朝日新書)

グローバリズム以後 アメリカ帝国の失墜と日本の運命 (朝日新書)

  • 作者: エマニュエル・トッド
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/10/13
  • メディア: 新書



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