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2018長谷川慶太郎の大局を読む [活字中毒のトモ]


2018長谷川慶太郎の大局を読む

2018長谷川慶太郎の大局を読む

  • 作者: 長谷川 慶太郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2017/10/12
  • メディア: 単行本


空港でちょっと時間があったので、書店をのぞいたら、この本が平積みされていました。
見つけてしまったら、読まねば・・・長谷川さん、今年で 90 歳。いつまで読めるか分かりませんし。

さて本書によると、トランプ大統領は任期を全うできずに辞任に追い込まれる可能性があり
イギリスは EU 離脱によってジリ貧の将来が確定し
中国では習近平国家主席がますます独裁体制を確立させるそうです。
細かいところは本書でじっくりお読みください。

前回長谷川さんの「大局を読む」を読んだのは 2014 年版でした(その当時の感想は こちら
あれから 4 年も経っていますが、その間私は「大局を読む」を全く読んでいませんでした。
その間に、長谷川さんはトランプ大統領誕生を予測し、見事に予測通りになったそうです。
ですがここ数年予測し続けている中国崩壊は、まだもうちょっと先になりそうですね。

長谷川さんの著書を読むといつも思うのが、世界の相関図がきちんと頭に入っていて
ある国で起こった出来事が、別の国にどのように影響するのか正確に理解されていらっしゃるし
やっぱり長生きされていらっしゃるので、年の功というか、
「歴史は繰り返す」ということをよくご存じです。
トランプ大統領が誕生した時にエマニュエル・トッドさんはこの事実を
「みんなグローバル化に疲れている。これからは国という単位が重要な時代になることの現れ」
と評していらっしゃいましたが、長谷川さんはそういうきれいな言い方ではなくて
「トランプの掲げた政策を本当に全部実現させたら、それは昔のブロック経済と同じこと。
そのあとで恐慌が起こるよ」と指摘されていました。
そういや、そうでしたね。
歴史として学んでいる私は、どうしてもその「事実」を認識する能力に欠けています。
1927 年生まれの長谷川さんにとっては、恐慌や戦争は史実ではなく完全な「事実」で
「いつか来た道」を身体で知っているのです。
その点だけでも、長谷川さんの評論を読むのは価値があると思いました。
なんというか・・・達者な爺さんの昔話を聞いている気分。

あと先月の総選挙については、なぜあの時期に開催されたのか
私は全く理解していなかったのですが、この本を読んでようやく納得しました。
無駄にあの時期を選んで総選挙をやっていたわけではなかったんですね。
2020 年に改憲を実行するためには、
今選挙をして任期を伸ばしておかなくてはいけなかったと。

中国に関する章は、共産党大会が始まる前に書かれていましたが
終わった今読んでみると、当たらずと言えども遠からずな内容になっていました。
常務委員のメンバーはほぼ当てています。
ただ、新聞記事や Web サイトをいくつか読んでみたのですが
肝心の共産党大会の内容が、よく分かりませんでした。
習近平の権力が一層強くなったのは分かったのですが、他はさっぱり。
この辺りは、長谷川さんの本が悪いわけではないので
別のソースを使って、もう少し学習する必要がありそうです。


2018長谷川慶太郎の大局を読む

2018長谷川慶太郎の大局を読む

  • 作者: 長谷川 慶太郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2017/10/12
  • メディア: 単行本



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