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心に折り合いをつけて うまいことやる習慣 [活字中毒のトモ]


心に折り合いをつけて うまいことやる習慣

心に折り合いをつけて うまいことやる習慣

  • 作者: 中村 恒子
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: 単行本


読みたいなと思って Amazon の Wish List に入れている間に
Kindle Unlimited に登場したので、喜んでダウンロードしました。
90 歳になっても現役の精神科医でいらっしゃる、中村 恒子先生のお話を
同じく精神科医であり、産業医でもいらっしゃる、奥田 弘美先生が
聞き書きされた本です。

恒子先生の人生は、まるで何かに導かれているようです。
戦中で、医師が軍医として次々と戦地に駆り出され
さらには若い男性も徴兵に駆り出されていた時代だったから
女医養成用の専門学校がたくさんできた頃
たまたま、開業医の叔父さんが
「お国のために医者になるなら、学費の面倒を見てやろう」
と言ってくれたから、恒子先生は進学できました。
その後も何かに導かれるように精神科医になり、仕事を続け
気が付けば 90 歳だそうです。
途中何度も、仕事を辞める機会はあって、
実際に仕事を辞めていた時期もあったそうですが
その度にどこからともなく、現場復帰の依頼がやってきて
恒子先生は現場へと戻っていかれました。
すごい人生ですよね。

そして長いこと精神科医を務めておられる恒子先生は
世の中の人たちが思い悩むたいがいのことに、絶妙な答えを持っていらっしゃって
それを惜しげもなく読者に披露されています。
「仕事なんて、根本的なことを言ったら、生活をするためにしているのだから
『お金のために働いている』でええやないの」
「会社なんて、他人が作ったお金儲けのための箱なんやから
その小さな箱に、自分の大切な命や家族の幸せをかけすぎたらあかん。
自分で『逃げる』って決めるんやったら、自信を持って逃げたらいいんです」
など、悩んでいる人たちが生きやすくなる台詞がたくさん出てきます。

ご自身の家庭生活は順風満帆な時ばかりではなかったそうですが
そういった経験も仕事に活かしておられるようで
転んでもただでは起きないというか、考え方ひとつで
とんでもない苦労も「良い経験」に変えることができるのだというのを
身体を張って教えてくださっています。
非常に勉強になります。
恒子先生が医者にならなかったら
とんでもない酒豪のご主人とはそもそも出会わなかったわけで
もし恒子先生が、女学校を卒業した後進学をあきらめていたら
こんな大変な人生ではなかったかもしれない。
だけどそんなこと考えても無駄であって、恒子先生は目の前のことを大事にして
食べて、寝て、命をきちんとつないで、色々なことを悟られました。
とてもステキな生き方で、私も見習おうと思いました。
そして「たいていのことは何とかなる」と言ってもらえて、気が楽になりました。
恒子先生、ありがとうございます。



心に折り合いをつけて うまいことやる習慣

心に折り合いをつけて うまいことやる習慣

  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2018/06/21
  • メディア: Kindle版



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