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ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか [活字中毒のトモ]


ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか

ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか

  • 作者: レイチェル・ギーザ
  • 出版社/メーカー: DU BOOKS
  • 発売日: 2019/02/22
  • メディア: 単行本


カナダ人ジャーナリストのレイチェル・ギーザさんの著書。

表紙を見たときに、著者の名前を気にせず読み始めました。
「『私と妻は』息子を 1 歳の時に養子に迎えた」と書かれていたのですが
それが男の子を育てるのにどう支障があるのか、
読み始めたときには分かりませんでした。
少し読み進むと、意外なことが分かります。
「私と妻」の「私」は、レイチェルさんという女性で
彼女は女性パートナーと一緒に男の子を養子に迎えて育てているのでした。
男性がいない家で、男の子を育てる?
いやいや、シングルマザーだったら、当たり前の状況ですよね。
ですがレイチェルさんは、息子が日に日に「男の子らしく」育っていくのを見て
不思議に思ったのです。
特に「男の子らしく」育てようとも思っていないのに
息子はいつのまにか「男っぽく」育っている。それはどうしてか?と。

その時以来、レイチェルさんはジェンダーの決まりごとやマスキュリニティについて
より真剣に考え「男性であること」とはどういうことなのかを
様々な側面から探ってきたのでした。
そして言うのです。
「男らしさ」や「マスキュリニティ」は、自然でゆるぎないものではない。
成長していく過程で、周りから押し付けられるものである。
また、ある状況で男の子たちを強くしてくれる戦略が、
別の状況では彼らを危険にさらすと。

私は男の子を育てたことがないので、何とも言えませんが
確かに、男性って大変だなと思うことは良くあります。
最近は特に、求められるものが女性よりも多いというか
女性は昔ほど「女らしく」とか「女のくせに」と言われなくなりましたが
男性は今でも「男ならできて当たり前」と言われることが多い気がします。
自分が息子を育てる身になっても「男の子らしく育てよう」とは
思わないはずなのですが、もしいじめられるようなことがあったら
身体を鍛えるために、スポーツを勧めるであろうことは、容易に想像できます。
女の子だったら、スポーツに限らず、彼女の好きなことで花開けばいいと
思いやすいのですが、男の子はやっぱり力勝負で勝てないと厳しいだろうと
・・・私は男でもないのに、勝手な想像してますね。
こういうのが積み重なって「男らしさ」というのは作られるのだ
そしてそれは男性にとって決して幸せなことではないかもしれない
というのが本書の主旨です。

世の中の男性の感想を、ぜひ聞いてみたい本です。



ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか

ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか

  • 出版社/メーカー: DU BOOKS
  • 発売日: 2019/02/22
  • メディア: Kindle版



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