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新型コロナウイルスの真実 [活字中毒のトモ]


新型コロナウイルスの真実

新型コロナウイルスの真実

  • 作者: 岩田健太郎
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: Kindle版


神戸大学医学部の微生物感染症学講座感染治療学分野教授、岩田 健太郎先生の著書。
この方は、新型コロナウイルスが蔓延したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に
乗り込み、船内の状況のひどさを YouTube で訴えた人です
(映像は後に「状況は改善された」として削除されましたが)
実際に船内に入った方が、どのような意見をお持ちなのか、
興味があったので読んでみました。
ですがこの方は「船内に入った方」の中ではかなりイレギュラーでした。
せっかく手伝う意思をもって船内に入ったのに、1 日でつまみ出されたからか
コロナウイルスの真実以外に「日本人のここがいけない」みたいな話が長く続きます。
意見としては、私の意見と似ているので、その主旨には反対しませんが
このタイトルで書くことかな?と、ちょっと思いました。

「医学的な検査が正しい」というのは実は間違いで、
検査はしょっちゅう間違えるので、PCR 検査も CT も診断の拠りどころにならない
薬も開発されていない(2020 年 3 月当時)ので、正しく治療することも不可能
であれば、正しく診断することが大事だが、その戦略は採れない
採れるとすれば「正しく判断」することだけ、と書かれていたのが印象的で
ああ、この人医者なんだ、現場ってこんな感じか・・・と思いました。
現段階ではコロナウイルスにかかっているという「診断」はできないけれど
コロナであるという「判断」をしておけば、対応に間違いはない
仮に違う病気だったとしても、対応できる判断をすればいい。
個別の患者さんの病名を診断するのではなく、この人は家に帰せるか
入院してもらうべきか、あるいは病院に来ないといけない人なのか
そもそも病院に来なくてもいい人なのかを「判断」するのが重要と書いてありました。
これを読んで、日本の病院で、普段からこれをやってくれれば
もっと病院って頼れるところになるのに、と思いました。
2 年前に扁桃炎を患ったとき に、これと同じことを私も思ったからです。
いい機会だから、日本の医療制度、ガラッと変わらないかしら。

本書は編集者とライターの方に話を聞いてもらって文書を起こす形で作成されたそうで
読むと、まるで講演を聞いているかのような気分になります。
本を読むというよりは、話を聞いている感じで、
あっという間に読み切ってしまいました。
読みやすいので、本を読むのが苦手な人でも読めると思いますが
先ほども書いたように、本書の 3 割くらいは日本の悪口なので
それが嫌な方にはお勧めしません。



新型コロナウイルスの真実

新型コロナウイルスの真実

  • 作者: 岩田健太郎
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: Kindle版



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