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噂の悪女 [活字中毒のトモ]


噂の悪女 (ハーレクイン・イマージュ)

噂の悪女 (ハーレクイン・イマージュ)

  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2021/02/19
  • メディア: 新書



噂の悪女 (ハーレクインコミックス)

噂の悪女 (ハーレクインコミックス)

  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2013/05/29
  • メディア: Kindle版


コミックを先に読んだところ、コミックの作者である荻丸 雅子先生が、あとがきで
「ラルフが面白いから、原作も是非読んでみて」と書いていらしたので
読んでみました。
かなり古い作品(1996 年発行)だったからか、Kindle 版がなく
古本を探し求めました。そこまでして読む?
いやいや気になったんだから、読まねば。

若くてセクシーな主人公サロメは、裕福な実業家であるラルフ・ダイヤモンドの妻でした。
ただそれは形だけで、本当は、性的不能に陥ったラルフが世間体を保つために
わざとサロメを妻に迎えただけで、
実は 2 人は 1 度もベッドを共にしたことがないのでした。
そして結婚生活が 4 年を過ぎた頃、ラルフはあっさりとサロメを捨てました。

なのに何故かその 1 年後、ラルフからサロメに「慰謝料第 2 弾」と称して
ペントハウスとフェラーリの贈与があったのでした。
サロメがペントハウスを訪れると、隣人はマイク・アンジェリーニ。
ラルフとサロメが昔よく通ったレストランの経営者でした。

原作を読んでみて思ったのは、やはり荻丸先生の構成が上手だから
コミックはあんなに泣けるお話に仕上がっているということでした。
断然、コミックの方をお薦めします。
ラルフは面白いというよりは、面倒くさいおじさんでした。
身近にあんな人がいたら、嫌かも。
自分の妻を「リッチマンの完璧な妻」に育て上げて
「よりふさわしい男」を誘惑できるようにして、解放してやろうなんて試み
今だったらセクハラで訴えられそうです。

ただ、マイクとサロメはお互いの気持ちを理解するのにかなりの時間を要していたので
それを察したラルフが、もどかしいと思ったのは想像に難くありません。
また自分が余命いくばくもないと分かれば、
妻を解放して別の人と幸せになってほしいと思うのも、無理はないかも。
まあラルフの場合、サロメを解放した大きな理由は
「病気の自分のそばに、若くて生命力あふれる妻がいるのは耐えられない」
という、彼の虚栄心からでしたけど。
つくづく自分勝手で、こじらせたおじさんです。
でも主人公たちよりもラルフについて、長々と感想を書いてしまうということは
このおじさんはやっぱり、お話の裏主人公で、目の離せない人なのです。



噂の悪女 (ハーレクインコミックス)

噂の悪女 (ハーレクインコミックス)

  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2013/05/29
  • メディア: Kindle版



噂の悪女 (ハーレクイン・イマージュ)

噂の悪女 (ハーレクイン・イマージュ)

  • 出版社/メーカー: ハーレクイン
  • 発売日: 2021/02/19
  • メディア: 新書



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