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「一人で生きる」が当たり前になる社会 [活字中毒のトモ]


「一人で生きる」が当たり前になる社会

「一人で生きる」が当たり前になる社会

  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2020/12/18
  • メディア: Kindle版


Kindle Unlimited で薦められたので読んでみました。
コロナ禍で「密を避けて」とか「大勢で会食しないで」と言われ続けてはや 2 年。
確かに人と会うことが少なくなり、一人で過ごす時間が増えたと思います。

本書は、独身研究の第一人者である荒川 和久さんと、
脳科学者の中野 信子さんの対談をまとめたものです。
2019 年 6 月のトークイベントで話した内容をベースとして、
コロナ禍が本格化しだした 2020 年 3 月に追加対談を行って構成しなおしたのだとか。
前半(第 1~4 章)は、独身者(ソロ)と既婚者のそれぞれの生き方や幸せ、
「孤独」という「個人」にまつわることについて語り
後半(第 5~7 章)は、ソロと集団、多様性と個性といった
社会的なテーマに移行する内容となっています。

荒川さんの研究によると、独身女性はセキュリティの高い住宅街に住み
独身男性は気軽に飲食店に足を運べる下町に住む傾向があることから
そもそも出会わない、近所での出会いなんて永遠にないのだそうです。
確かにそういう傾向あるかもしれません。かなり面白いです。
そういう人たちが、今までなら職場では出会ったかもしれないけれど
今後はソロ社会化が進み、結婚するとかしないだけでなく、
仕事で他者と一緒に働かくかリモートで働くかも含めて
従来のようなリアルに集まった人たちだけでコミュニティを形成するような時代は
そろそろ終わるのではないか、と書かれていました。
今後は「出会う」なんて機会レアものになりそうです。

それに、そもそもコミュニティ自体が、「所属するコミュニティ」から
「接続するコミュニティ」へ変わるのだそうです。
コミュニティは、外からの攻撃を防ぐ防壁ではなく、
人とつながるためのシナプスのような役割を果たすようになるのだと。
そうなると、結婚とかソロとかの状態にかかわらず、
人は個人として何かと誰かと接続せざるを得ない。
ゆるーくつながる社会の誕生ですね。

ソロ社会、個人化する社会は、決して絶望の未来ではない、とも書かれていました。
確かに私は親戚などの濃いつながりは苦手ですから
ゆるーくつながる社会ウェルカムですね。
ただし一人でいると、他者が介入しない分、自分をネガティブに評価しがちなのだとか。
すると、どんどん自分はダメな人間なんじゃないかと考えるスパイラルに
どんどんはまっていくのだそうです。
コロナ禍で女性の自殺率が上がったのはそのせいか?
だとすると、完全に独りで生きていくのは難しいというか
人間的に止めたほうがいいってことですよね。
それならやはり、どこかで出会わないと。
とりあえず、結婚できていることに感謝しようと思いました。



「一人で生きる」が当たり前になる社会

「一人で生きる」が当たり前になる社会

  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2020/12/18
  • メディア: Kindle版



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