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中国、ロシアとの戦い方 - 台湾・日本をウクライナにさせないための方法 - [活字中毒のトモ]


中国、ロシアとの戦い方 - 台湾・日本をウクライナにさせないための方法 -

中国、ロシアとの戦い方 - 台湾・日本をウクライナにさせないための方法 -

  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2022/05/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


北野 幸伯さんが最近メルマガで紹介していた本です。
あまりにもキャッチーなタイトルだったので、
すぐに Kindle 版を購入し、一気に読み切りました。

著者は国際弁護士のアンドリュー・トムソン氏。
オーストラリア人で、シドニー・オリンピックが開催された時代に
外務副大臣、スポーツ観光省(シドニー・オリンピック担当)大臣、
国会条約審査委員長、豪日国会友好議員連盟会長等を歴任されたそうですが
才能を妬まれて辞任、その後アメリカのジョージタウン大学で法学を学んで
弁護士の資格を得て、国際弁護士として世界各国で仕事をした後
現在は福岡県に在住だそうです。
この経歴を読んで、世の中にこんなに多才な人って本当にいるのかと
びっくりしました。時間の使いかたが果てしなく上手いです。
人生で使える時間はとても限られているのに、政治の世界で大臣にまでなってから
国際弁護士になるって、どういうこと?さらに数か国語を操ることができる?
いやはや、毎日相当忙しいでしょうね。そして経験したことすべてが
彼の財産となっている。素晴らしいです。
ただ頭の回転が速すぎて、本書で言いたいことはあまりまとまっていないかもしれません。
前半は非常につながりが良かったですが、後半は結構ぐだぐだでした。

トムソンさんが言うには、世界情勢というものは感情的に見てはならず
「なぜこのような事態に至ったのか、歴史的な経緯も踏まえて冷静に分析し
危機をもたらした構造を理解し、近未来の展開を予測し、
それにどう備えたらいいかを考えなくてはならない」と。
おっしゃるとおりですね。
そして、ロシアがウクライナへ侵攻する際に、中国ははっきりとロシア側についたことから
これからは、日本の防衛を考える際には、中国だけを脅威とするのではなく
中国とロシアが脅威になると認識しなければならない。
さらに、中露から支援を受ける北朝鮮も、
弾道ミサイルや極超音速ミサイルで恫喝してくることが予想されるのだそうです。
だから日本は「いざとなったらアメリカが守ってくれる」という幻想は捨てて、
まず自分で自国を守らなくてはいけないし、どうやったらアメリカをエンゲージできるか、
つまり、日本や台湾を防衛する行動に踏み切らせることができるか、
を常に考えなくてはならないと。
そのために、憲法 9 条の改正など、10 の提案がなされています。

後半は、毛沢東主義が形を変えて今でも世界を破壊し続けていると
壊れたスピーカーのように言い続ける章となっており
なんとなくトンデモな臭いもしなくもないのですが
前半部分がとにかく素晴らしいので、お薦めです。

しかし日本の周りには、頼りになりそうな友好的な国がほとんどありませんね。
国際社会って、やっぱり厳しい。
私がいつまでも、菊のパスポートを持って外国へ行けるには
どうすればいいんでしょうか。
普通に暮らしている社会でも、人間関係は難しいと思っているのに
国際関係とか・・・似たようなものだから余計に難しいです。
静かに独りでひっそりと暮らすような立ち位置というのは、
国としてはかなり難しいんですね。
ミアシャイマーさんの本を並行して読んでいるので、
頑張って読了して学ぼうと思います。



中国、ロシアとの戦い方 - 台湾・日本をウクライナにさせないための方法 -

中国、ロシアとの戦い方 - 台湾・日本をウクライナにさせないための方法 -

  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2022/05/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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