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悩みどころと逃げどころ [活字中毒のトモ]


悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

  • 作者: ちきりん
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/06/01
  • メディア: 新書


世界一のプロゲーマー梅原 大吾さんと、社会派ブロガーちきりんさんの対談本です。
学校では寝てばかりだった梅原さんと、
テストで良い点を取っていい学校へ行き、いい会社に入社するという
エリートコースを歩んだちきりんさん。
こんな正反対の経験を持つ 2 人が、学校教育を軸に
「いい人生」について語った本です。

ちきりんさんは、いい学校へ行ったので、基本的に
「学歴なんかなくても実力があればいいでしょ」と思っていて
逆に梅原さんは学校では寝てばかりで大学へ進学しなかったからこそ
実力だけではどうにもならないことがある
つまり学歴があればしなくても済んだ苦労がたくさんあることを実感しています。

本書は 9 つの章で構成されていて、学歴以外にも、
競争や職業、挫折や収入について語られているのですが
2 人の意見がことごとく真逆で面白いです。
何が面白いって、ただ真逆なだけではなく、
2 人ともものすごくベースが完成されているというか
「自分はここ」という位置で色々な体験や考えを自分なりに理解して
人生の糧にしているからこそ出てくる意見がちりばめられていることです。
自分が今までしてきたことを、こんなに有効活用できる人って
そうはいないと思います。
こういう人たちだからこそ、どんな人生を歩んでいても
「私の人生、いい人生だわー」って言えるのかもしれません。

学校は「勝てばいいんでしょ」的な方法を教えてくれるだけで
「こうやって遊ぶと、人生楽しいよー」ということは教えてくれない
という意見は、本当にその通りですが、よく考えると
なんだか学校で教わる「楽しい人生」って、楽しくない気がします。
学校なあ・・・私もあんまりいい思い出がないですし
2 度と行きたいと思いませんが、
あれって社会でたくさんの人たちと一緒に生きていくお作法を学ぶついでに、
読み書きも習う場所ですよね。
そこで教えてもらえるのって、やっぱり「楽しい人生の送り方」ではなく
集団生活を送るために知っておかなくてはいけないこと、でしかないのかと。
で今までは、集団生活の実地訓練しかしてもらえませんでしたが
できれば実地訓練をしても無駄というか、集団生活への適応ができなさそうな人のために
回避策とか補強案とかを提示してもらえるとうれしいです。
まあこれは私の個人的な希望なので、集団民度の底上げがねらいの学校的には
全然考慮する余地のないことかもしれません。
十分実地訓練させてやったんだから、もういいだろ、って感じかも。
やっぱり自分の人生なので、自分で考えて、
いい人生というか楽しい人生にしなくちゃダメですよね。頑張ろう・・・。


悩みどころと逃げどころ(小学館新書)

悩みどころと逃げどころ(小学館新書)

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/06/06
  • メディア: Kindle版



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