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こんにちは、保健師です [活字中毒のトモ]


こんにちは、保健師です

こんにちは、保健師です

  • 作者: 池田 香理
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2019/12/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


保健師の池田 香織さんの著書。
最近ニュースで「保健師を増やそうとしている」と言っているのを聞いて
コロナの時に、保健師って何の役に立つんだろう?
そもそも、保健師ってどういう仕事をしていたんだっけ?
単に健康診断後に「もっと運動しろ」とか「酒を控えろ」とか
口うるさく言うだけの人ではなかったの・・・?と思っていたところ
Facebook の某お友達がこの本を紹介していらしたので、
いい機会だと思って読んでみました。

そもそも私は
保健師になるには、まず看護師の資格を持っていないといけないというのは
知っていたのですが、保健師の方が看護師よりもなるのが大変だという理由が
分かっていませんでした。
池田さんいわく保健師とは
「人々が健康であるために何が必要かを考え、
それが適切に実施・提供されるよう導く専門家」
なのだそうです。こう言われるとすごく分かりやすい。
単に個人に向かって「酒を控えろ」とねちねち言うだけの人ではなかったのですね
(そりゃそうだ)

なるほどコロナ禍で、
個人の健康状態を聞くことによって現場の実態を把握して、
有効な事業を立案したり、
組織をより有意義なものにするために一役買ってくれる人を
増やそうとしているということなのですね。
本書を読んで、納得しました。

世の中には、色々な仕事があるのですね。
池田さんは、親御さんが保健師だったことから同じ道に進まれたそうです。
身近にこういう仕事をしている人がいたら、
確かに進路を決める手掛かりになったかもしれません。



こんにちは、保健師です

こんにちは、保健師です

  • 作者: 池田 香理
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2019/12/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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新型コロナウイルスの真実 [活字中毒のトモ]


新型コロナウイルスの真実

新型コロナウイルスの真実

  • 作者: 岩田健太郎
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: Kindle版


神戸大学医学部の微生物感染症学講座感染治療学分野教授、岩田 健太郎先生の著書。
この方は、新型コロナウイルスが蔓延したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に
乗り込み、船内の状況のひどさを YouTube で訴えた人です
(映像は後に「状況は改善された」として削除されましたが)
実際に船内に入った方が、どのような意見をお持ちなのか、
興味があったので読んでみました。
ですがこの方は「船内に入った方」の中ではかなりイレギュラーでした。
せっかく手伝う意思をもって船内に入ったのに、1 日でつまみ出されたからか
コロナウイルスの真実以外に「日本人のここがいけない」みたいな話が長く続きます。
意見としては、私の意見と似ているので、その主旨には反対しませんが
このタイトルで書くことかな?と、ちょっと思いました。

「医学的な検査が正しい」というのは実は間違いで、
検査はしょっちゅう間違えるので、PCR 検査も CT も診断の拠りどころにならない
薬も開発されていない(2020 年 3 月当時)ので、正しく治療することも不可能
であれば、正しく診断することが大事だが、その戦略は採れない
採れるとすれば「正しく判断」することだけ、と書かれていたのが印象的で
ああ、この人医者なんだ、現場ってこんな感じか・・・と思いました。
現段階ではコロナウイルスにかかっているという「診断」はできないけれど
コロナであるという「判断」をしておけば、対応に間違いはない
仮に違う病気だったとしても、対応できる判断をすればいい。
個別の患者さんの病名を診断するのではなく、この人は家に帰せるか
入院してもらうべきか、あるいは病院に来ないといけない人なのか
そもそも病院に来なくてもいい人なのかを「判断」するのが重要と書いてありました。
これを読んで、日本の病院で、普段からこれをやってくれれば
もっと病院って頼れるところになるのに、と思いました。
2 年前に扁桃炎を患ったとき に、これと同じことを私も思ったからです。
いい機会だから、日本の医療制度、ガラッと変わらないかしら。

本書は編集者とライターの方に話を聞いてもらって文書を起こす形で作成されたそうで
読むと、まるで講演を聞いているかのような気分になります。
本を読むというよりは、話を聞いている感じで、
あっという間に読み切ってしまいました。
読みやすいので、本を読むのが苦手な人でも読めると思いますが
先ほども書いたように、本書の 3 割くらいは日本の悪口なので
それが嫌な方にはお勧めしません。



新型コロナウイルスの真実

新型コロナウイルスの真実

  • 作者: 岩田健太郎
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2020/04/15
  • メディア: Kindle版



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コロナウイルスの終息とは、撲滅ではなく共存 [活字中毒のトモ]


コロナウイルスの終息とは、撲滅ではなく共存 (SB新書)

コロナウイルスの終息とは、撲滅ではなく共存 (SB新書)

  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2020/08/04
  • メディア: Kindle版


2020 年 5 月 31 日にフジテレビで放送された「池上彰緊急スペシャル!」の内容から
構成され、編集・加筆された書籍だそうです。
分かりやすく説明してくれると言えば池上さんかな・・・と思って読んでみました。
とはいえ、5 月の段階で明らかになっていたことを 12 月に読んで
状況が目まぐるしく変わっていることを知り、びっくりしました。
テレビで放送されて半年程度し経っていない内容が、こんなに古いと思えるとは。

とにかく、びっくりするほどデータが古いので
現状を知りたいなら本書を読むのではなく、
ニュースを観て、Web からデータを取ってくる方がいいです。
この本を読むメリットは、今まで起きたことを時系列でおさらいできることです。
分かりやすい言葉で、事実が語られているので、読みやすいです。
台湾での感染拡大防止策や、
スペイン風邪が流行ったときにどのような対策がとられていたかなど
一般人が聞いても「へー」と相槌を打てる程度の優しい内容です。
抗ウイルス薬やワクチンについても書かれていますが、
こちらは今となっては情報が古いので、読まなくてもいいかも。

書籍は本当に、新しい情報を入手する手段としてはダメになりましたね。
完全に、既存のはっきりしている事実がどのようなものかを知るための
ツールになってしまいました。
そしてコロナが蔓延したことで、紙の書籍の価値が下がったと思います。
そりゃそうですよね。
今、自分の前にだれが読んだか分からない本を読もうなんて人は、奇特な存在です。
最初に読む人だって、読んだ後の置き場に困るので、電子書籍の方がいいですよね。
電子書籍の唯一の弱点は、良いと思った本を人に貸せないことですが
こんなにウイルスがはびこっていたら、そもそも本の貸し借りなんてしなくなりますよね。



コロナウイルスの終息とは、撲滅ではなく共存 (SB新書)

コロナウイルスの終息とは、撲滅ではなく共存 (SB新書)

  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2020/08/04
  • メディア: Kindle版



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