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定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~ [活字中毒のトモ]


定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~ (光文社新書)

定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~ (光文社新書)

  • 作者: 大江 英樹
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2020/12/25
  • メディア: Kindle版


たまたま Kindle Unlimited でみかけたので、ダウンロードして読んでみました。
順当に行っても、年金をもらえるようになるまで
あと 15 年も働かなくてはならない私にとって
定年はまだまだ先の話ですが。

著者は経済コラムニストの大江 英樹さん。
2020 年 12 月に初版が発行されているようなので
2 年半ほど前です。たった 2 年半なのか、もう 2 年半なのか
・・・もう 2 年半かな。

大江さんは本書を書かれた目的について、以下のように書いておられます。
今の時代における「定年後のリアル」をお話しすることで、
「間違った定年の常識」や「間違った定年対策」に惑わされることのないよう
読者が自分で考えるためのヒントを提供したいと思ったのだと。
執筆当時 68 歳だった大江さんが「これはしなくてもいい」と思われた
5 つのこととは?以下だそうです。

1. お金の心配
2. 会社勤め
3. 夫婦 2 人の時間を充実させる
4. 地域コミュニティに参加する
5. 趣味を持つ

お金の心配は、本当にしなくていいのか、良く分かりませんでした。
大江さん曰く、金融庁がまとめた「年金 2,000 万円不足問題」は
大きな誤解であり、そもそも高齢夫婦は現時点でも、
不足している分を補って余りある平均貯蓄額を保有している
それを少しずつ取り崩して支出をしているという実績がある、
全く問題ないとのことです。
いや・・・2,000 万円以上貯蓄がない人が多いから、
問題になっているのではないですかね?
何か論点がずれている気がしました。

そして定年再雇用ではなく起業を勧めておられたのも印象的でした。
こういう発想は、私にはまったくなかったです。
これはちょっと面白い考え方ですね。

逆に、「これだけはやっておいた方がいいこと」として、以下の 6 つを挙げておられます。

1. 早く「成仏」する
2. 健康維持
3. 人間関係での信用確保
4. 蓄積してきたモノやノウハウを他人に譲る
5. 親の介護不安に備える
6. 何でも自分でやる癖をつける

1 の「成仏」とは、文字通り死んでしまうことではなく
会社生活がうまくいかない(出世コースに乗れなかったとか)のであれば
気持ちを早く切り替えて、次の人生に向かって準備しろ、という意味だとか。
要は、会社員として輝かしい履歴を残すことをあきらめろ、ということですね。
成仏・・・どうも言葉がしっくりこないですが
言わんとしていることは理解できます。


定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~ (光文社新書)

定年前、しなくていい5つのこと~「定年の常識」にダマされるな!~ (光文社新書)

  • 作者: 大江 英樹
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2020/12/25
  • メディア: Kindle版



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ベネズエラへふたたび [活字中毒のトモ]


ベネズエラへふたたび

ベネズエラへふたたび

  • 作者: 漢那朝子
  • 出版社/メーカー: 諏訪書房(ノラ・コミュニケーションズ)
  • 発売日: 2013/06/28
  • メディア: Kindle版


ミ・ファミリア」を出版した年(2010 年)の夏、
漢那さんは本を手にもう 1 度ベネズエラのベラ家を訪れました。
わずか 1 週間の旅でしたが、たくさんの親戚と再会したり
先住民族活動家にインタビューしたりして、
あわただしくも充実した旅を楽しまれたようです。

前作では写真がほとんどありませんでしたが(盗まれたらしい)
今作ではベネズエラのいたるところでたくさんの写真を撮って持ち帰られたようで
ベラ家のその後の様子や、2010 年当時のベネズエラの街並みが良く分かりました。
写真を見ているだけだと、ここが「世界一治安の悪い国」だとは思えなかったです。
プールつきのアパートに暮らしている元義妹や、
美術学校の校長としての地位を確立し、
幅広い人たちに絵画や彫刻を教えている元ご主人など
親戚の皆さま、リタイアされた方が多く、
それなりにゆとりを持って暮らしておられる様子。
街を歩く人たちの顔も明るいし、カメラを見つけると陽気にポーズをとる。
ベネズエラ人、明るい。そして強い。

そして漢那さんのルーツが沖縄であることが、本書に書いてありました。
やっぱり。珍しい名前ですもの。
ご両親は横浜に住んでいらっしゃったそうですが
まだパスポートが必要な時代から、
親戚が入れ代わり立ち代わり沖縄からやってきて
漢那家に泊まっていく。親戚が集うのが当たり前のお家だったそうです。
このあたりはすごく風景が頭に浮かびます。
親戚は助け合うのが当たり前、の沖縄がルーツの方であれば
ベネズエラでの親戚に囲まれた暮らしも、違和感なく受け入れられたかも?
そうだったとしても、大変だと思いますが。

100 ページほどの本なので、あっという間に読めます。
色とりどりの写真を見ていると、旅に行きたくなるけど
・・・治安悪いんですよね。ううむ。
できれば、本書を読む前に「ミ・ファミリア」を読んで
人物相関図をまとめて置くと良いかもしれません。
(「ミ・ファミリア」には、巻頭に家系図があります。
そちらを見ながら読むと、誰が空港に迎えに来てくれて
誰が泊めてくれたのか、よく分かります)



ベネズエラへふたたび

ベネズエラへふたたび

  • 作者: 漢那朝子
  • 出版社/メーカー: 諏訪書房(ノラ・コミュニケーションズ)
  • 発売日: 2013/06/28
  • メディア: Kindle版



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ミ・ファミリア [活字中毒のトモ]


ミ・ファミリア 悲しいのに笑い、泣きながら踊ったベネズエラの日々

ミ・ファミリア 悲しいのに笑い、泣きながら踊ったベネズエラの日々

  • 出版社/メーカー: 諏訪書房(ノラ・コミュニケーションズ)
  • 発売日: 2012/10/13
  • メディア: Kindle版


Amazon の購入履歴によると、本書を購入したのは 2021 年 8 月だそうです。
その頃ベネズエラという国に少し興味を持って調べてみたのですが
「治安が悪い」以外の情報が出てきませんでした。
ハテ・・・あの国って石油の埋蔵量が世界一ではなかったでしたっけ。
上手に活用していれば、治安なんて悪くなるはずないのに、何故?
不思議に思って、もう少し情報を・・・と検索してヒットしたのが本書です。

著者は漢那 朝子さん。漢那さんということは、ルーツは沖縄の方?
と思いましたが、本書にはそのような情報は出てきませんでした。
本書には、漢那さんがベネズエラ人のご主人と出会い、
結婚して彼の祖国へ移住してから、精神を病んで帰国するまでの
10 年の出来事が綴られています。

まず思ったのが「漢那さんのご両親、よく結婚を許したな」ということでした。
私が親だったら、絶対許さなかったです。
まあ娘は私が許さなかろうと、お構いなしに結婚しそうな気がしますが。
地球の裏側、しかもあまり治安が良くない土地に、
娘を嫁がせたいと思う親は多くないと思います。

次に驚愕したのが、あの国の政治体制のひどさです。
選挙で与党が変わるたびに、仕事を解雇されるって、ありえないです。
逆に身内はとても大切にしてくれるみたいですが。
政治に庶民の暮らしがそこまで翻弄されるなんて
ちょっと住むのは無理だと思いました。
そして政権が変わるたびに、今まで築きあげていた何かが
いともあっさり覆されるので、長い目で判断しようと誰も思わないし
経済も文化も育たない。恐ろしい国でした。
これじゃ、漢那さんでなくとも精神を病むと思います。
なんというか・・・だらだらとその日を暮らしていくだけなら
何とかなるのだけど、夢や希望を持つと
ろくなことにはならない国だという印象です。
これは石油の有効活用もできないわ。

こんな不思議な国なのに、漢那さんの嫁ぎ先の人たちは
底抜けに陽気で、感情的。いつも情緒たっぷりの生活をしておられました。
その後どうしていらっしゃるのだろうと思ったら
ベネズエラへふたたび」という本が出ていることが分かったので
そちらも読んでみようと思います。



ミ・ファミリア 悲しいのに笑い、泣きながら踊ったベネズエラの日々

ミ・ファミリア 悲しいのに笑い、泣きながら踊ったベネズエラの日々

  • 出版社/メーカー: 諏訪書房(ノラ・コミュニケーションズ)
  • 発売日: 2012/10/13
  • メディア: Kindle版




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モモ [活字中毒のトモ]


モモ (岩波少年文庫)

モモ (岩波少年文庫)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2017/07/20
  • メディア: Kindle版


時間の使い方とか効率の良さについて考えるうち、
そういえばこの本の結末はどうなっていたんだっけ?
というのが気になって読んでみました。
子どもの頃に本書を読んだはずですし、
なんならミュージカルも観たと思うのですが
細かい内容をすっかり忘れてしまいました。何故?
読んでみて分かりました。
この本に書かれている時間のお話はかなり難解です。

円形劇場の廃墟に住みついた、モモという名前の不思議な少女は
もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをしていましたが、黙って話を聞くだけで、
人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持っていました。
みんな彼女に魅了され、彼女とのおしゃべりや遊びを楽しんでいたのですが
時間どろぼうが現れて、周りの人たちの「ゆとり」を奪ってしまったため
みんながギスギスした社会で生きるようになります。
時間の管理をつかさどるマイスター・ホラに出会ったモモは、
どうにかして彼を助けて、奪われた時間を取り戻そうとするのでした。

効率化や生産性という言葉を使って、
何かを省いていくのがいいことだと思われがちですが
そうやって得た時間はどこへ行ってしまったのか?
確かに考えても分からないのです。
本当に時間どろぼうが盗んでしまったかのようです。
一見効率が悪いことでも、後で意外な結果をもたらしたりするので
簡単に省こうと思ってはいけないのです。

だけど待てよ?私は今から洗濯を手でしたくはないですし
徒歩で 10 時間かかるところまで歩いて行きたくもないです。
こういうの、わざわざ昔の不便さを体験しても、何のいいこともないですよね。
ならやはり、時間を省こうとか効率化しようとか考えることも
悪いことではないのでは?
うーん・・・考えが振出しに戻ってしまいました。

また訳者のあとがきを読んで驚いたのが、
エンデの 2 度目の奥様が日本人だったということです。
日本での滞在歴も長かったそうで。今まで知りませんでした。



モモ (岩波少年文庫)

モモ (岩波少年文庫)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2017/07/20
  • メディア: Kindle版



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住まいと暮らしのサイズダウン [活字中毒のトモ]


【マイナビ文庫】住まいと暮らしのサイズダウン

【マイナビ文庫】住まいと暮らしのサイズダウン

  • 作者: 柳澤智子
  • 出版社/メーカー: マイナビ出版
  • 発売日: 2021/10/21
  • メディア: 文庫


今は夫婦そろってリモートワーク中であるため、
自宅に 1 人 1 部屋ずつ仕事場を持つという贅沢な間取りで暮らしていますが
コロナ禍もそろそろ終わりのようで、最近会社も
「たまには出社しない?」と言うようになってきました(嫌)
もしまた出社するのが当たり前になったら、
その時には家のサイズダウンを考えても良いかもと思い、
本書を Kindle Unlimited でダウンロードして読んでみました。
著者は編集者・ライターの柳澤 智子さん。
「最近、暮らしをサイズダウンして、小さな家に住む人が増えているらしい」
という雑談からこの本の企画が始まり、
ものを手放し、サイズダウンして暮らしている 10 家族を訪問して
話を伺ったのだとか。

読んでみると、サイズダウンの仕方は人それぞれで
絶対的な正解というものはなさそうでした。
個人的には、Case 2 尾崎さんについては、
季節外れの洋服は保管サービス付きの宅配クリーニングを利用して
保管されるということで、家のサイズを小さくしても
他の場所に保管場所を確保するのであれば、
サイズダウンと言えるのだろうかと思いましたし
Case 5 内藤さんの場合、
キャンプ道具を車に積んだままにしておくのであれば
車の燃費は相当悪いのでは?とか買い物どうするんだろう?とか思いました。
あと Case 10 の鈴木さんが暮らすトレーラーハウスは揺れるぞ・・・とか。
また登場人物には DIY 好きな方が多かったです。
DIY が趣味ではない人は不利か?

ですが皆さん、思い思いの方法で生活のサイズダウンを図っていらっしゃるようです。
そして結果に満足されておられる。
私も自分で、やりたいようにやってみたらいいのかも。
ぼちぼち考えます。まずは書籍と洋服を処分するところから?
客用の布団も捨ててもいいかも。



【マイナビ文庫】住まいと暮らしのサイズダウン

【マイナビ文庫】住まいと暮らしのサイズダウン

  • 作者: 柳澤智子
  • 出版社/メーカー: マイナビ出版
  • 発売日: 2021/10/21
  • メディア: 文庫



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ボクはやっと認知症のことがわかった 自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言 [活字中毒のトモ]




ゴールデンウィークの間、久しぶりに実家に帰省したのですが
3 年ぶりに対面した父には、なんと認知症の症状が現れておりました。
これから父が亡くなるまでの間、色々と対処しなくてはいけないことが増えそうだな
と思ったので、参考になりそうな本を探したところ、
Kindle Unlimited でこちらを見つけました。

認知症医療とケアに多大な功績を残した「認知症界のレジェンド」であり
2021 年 11 月に亡くなられた、精神科医の長谷川和夫先生の著書です。
医師がご自身の体験をもとに
読売新聞編集委員の猪熊 律子さんの協力を得て執筆されたそうです。

本書によると、認知症は「連続している」のだそうです。
認知症になったからといって突然、人が変わるわけではない
昨日まで生きてきた続きの自分がそこにいるのだと。
これを読んで、私はとても安心しました。
なんだ、外側からは分からないけれど、
中の人は以前と同じように存在しているのですね。
ただし自分の体験の「確かさ」が揺らいでいて、日常生活にも影響が出ていると。
そうであれば、あまり「なんか変だな」と思わずにいられそうです。
あとは進行速度がどの程度なのか、様子を見守っていきたいと思います。
父本人は病院で診断を受けるのは嫌だと言っているそうです。
診断してもらえば、進行を遅くする薬を処方してもらえるかもしれないのにね。

この病気に直面して気持ちを落ち着かせるのに、
宗教が有効だというのは目からうろこでした。
どのようなものでも、心の支えがあることが重要なのですね。
父には信仰心というものが全くありません。かえって大変かもしれないです。
さて今後どうなるか・・・状況に応じて柔軟に対応したいと思います。
とりあえず、本書を読むことで、いったん落ち着くことができました。
良本です。同じような状況の方にお薦めします。






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トゥー・ビー・リッチ――経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方 [活字中毒のトモ]


トゥー・ビー・リッチ――経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方

トゥー・ビー・リッチ――経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方

  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2023/04/19
  • メディア: Kindle版


DIAMOND Online の記事 を読んで、面白そうだと思ったので読んでみました。
著者はラミット・セティさん。
ウェブサイト「I Will Teach You To Be Rich」を運営し、
お金やビジネス、心理学について、幅広い読者に向けて情報を発信している
起業家だそうです。

ラミットさんによると、お金を増やすのにやるべきことは、
信頼できる銀行で口座を開設し、
日々のお金の管理(請求書の支払い、貯蓄、借金の返済を含む)を
自動化することだけだと。
他人のアドバイスは当てにならないそうです・・・あれ、この本は?
というひねくれたツッコミはともかく、
書かれていることはおおよそ正しいと思いました。
収入がいくらであれ、とりあえず先取り貯蓄を始めないことには
お金はたまらないので、先取りするプロセスを自動化しておけ、というのは
その通りだと思います。

ただし良い投資先としてターゲット・デート・ファンドがお薦めされているのには
賛同しかねます。こういう本ってどうして、
まちまちな個別の銘柄を薦めているのでしょうかね。
何かの案件なのか?
年代ごとに運用銘柄の比率を勝手に調整してくれるファンドって何がいいんだろう。
私はまだ、その有難味が分かっていないです。

また第 8 章では人間関係にまつわるお金のトラブルを解決すべく
様々なアドバイスが書かれていますが、全体的にラミットさんは
家族に優しすぎます。インド人って皆さんこんな感じでしょうか。
親や配偶者のお金のトラブルへの対処法が甘すぎる。
こんなんで解決できたらそもそも悩まないだろと思いました。
立ち読みしてこの章の中身を読んでみたいと思って購入したのに
かなり期待外れな内容でした。



トゥー・ビー・リッチ――経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方

トゥー・ビー・リッチ――経済的な不安がなくなる賢いお金の増やし方

  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2023/04/19
  • メディア: Kindle版



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