SSブログ

われら雑草家族 [活字中毒のトモ]


われら雑草家族

われら雑草家族

  • 作者: 重松 博昭
  • 出版社/メーカー: 石風社
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本


*読み応え: 80 点
*コストパフォーマンス: 60 点

福岡県内で自給自足の生活を送っていらっしゃる、重松博昭さんの著書。

沖縄タイムスで紹介されていたので、
おもしろそうだと思って読んでみました。
けっこう売れている本らしく、Amazon で発注してから自宅に届くまでに
かなり時間がかかりました。

さて、読んでみると・・・

まず思ったのは、「なんでこんな本がヒットしているんだろ?」でした。
というのも、自給自足の話とはいえ、決して夢や希望にあふれた本ではなく
体験者が自給自足の生活を赤裸々に語り、
かなり厳しい暮らしぶりをさらけだした本だからです。
これを読んで、「わぁステキ。私も自給自足を始めてみたいわ」と思う人は
まず、いないんじゃないかと思います。

だって冒頭から奥さんが、出産後に敗血症で倒れていますし、
最初は野菜作りもあまりうまくいかなかったようだし
近隣の農家と一緒に野菜や玉子の宅配を始めたときも
「よそ者」ということで結構な疎外感を味わっていらっしゃるようだし。
火事で家が丸ごと焼けてしまったこともあったようです。

もう本当に、自給自足の大変な暮らしぶりが
実にリアルに書かれていて
(そりゃ、実際に自給自足されているんですからリアルなのは当たり前なんですが)
きれいごとだけではない、生活者の本音を垣間見たようで
うーーん、と唸ってしまいました。

広い土地さえ手に入れば、私も家庭菜園を作って
半分自給自足のような生活をしたいと思っていましたが
この本を読むと、やっぱり自給自足というのは大変で
いつも誰かに助けてもらわなければ生活が成り立たないようで
それだとちょっと、実際に自給自足するのは難しいなぁと思いました。
せいぜい、細々と続けるプランターでの家庭菜園が関の山って感じ。

それに、私たちの食卓に上る食材が提供されるのに
大量の食材が捨てられるという話も、考えさせられる話でした。
大量消費社会は、大量廃棄を前提として成り立っている。
これって、なんとかしてもっと廃棄量を少なくすることはできないのでしょうか?
現実を知れば知るほど、食の提供というのは難しいことのようです。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0