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じい散歩 妻の反乱 [活字中毒のトモ]


じい散歩 妻の反乱

じい散歩 妻の反乱

  • 作者: 藤野千夜
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2023/10/18
  • メディア: Kindle版


じい散歩」の続編を、さっそく読んでみました。
前作からさらに歳を重ね、夫婦あわせて 180 歳を超えた新平と英子。
3 人の独身中年息子たちは相変わらずで、
自宅介護が必要になった母親の面倒を見る気配もありません。
新平が老体に鞭打って、英子の介護を一手に引き受けています。
長男は相変わらず引きこもりだし、次男は同性の恋人との暮らしを楽しんでいて
三男は顔を合わせば借金の申し込みばかりしてきます。
私も普段、実家のことはあまり気にかけないので
人のことは言えませんが、息子が 3 人もいてもこんなに頼りにならないとは。
子どもに頼ろうと思うのがいけないのか。
どうせ頼りにならないと最初から思っていれば、
いざ介護となって本当に頼りにならなくても、それほど落胆はしないかもしれませんね。

タイトルに「妻の反乱」とあるので
英子さんはどんなすごい反乱を企てたんだろうと思っていたのですが
意外とかわいいもので、拍子抜けでした。
前作であんなに過去の浮気を責め続けていたのに
90 歳を超える頃には、怒りが収まったんでしょうか。
死ぬまでに、仏の域に達したってことですかね。

おそらく息子たち 3 人は、新平さんが亡くなった後も
どうにかこうにか暮らしていくのでしょうし
奇跡も起きないとは思うのですが、彼らのその後の話を
読んでみたいような、読みたくないような。
特に三男の雄三は、ロクな人生の終わりを迎えないと思われるのですが
意外とああいう人は、
上手に誰かたかれる人を見つけて生きていくのかなとも思うので
近所で陰ながら「その後」を見守る役をやってみたいです。
知り合いには絶対になりたくありませんが。見るだけね。



じい散歩 妻の反乱

じい散歩 妻の反乱

  • 作者: 藤野千夜
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2023/10/18
  • メディア: Kindle版



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