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君を守りたい [活字中毒のトモ]


君を守りたい―いじめゼロを実現した公立中学校の秘密

君を守りたい―いじめゼロを実現した公立中学校の秘密

  • 作者: 中嶋 博行
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2006/09
  • メディア: 単行本


作家であり、弁護士である、中嶋 博行氏の著書。
本書のタイトルは、いじめに遭っている被害者(君)を守りたい、という思いと
実際に作者の母校で展開されているいじめ撲滅のための組織「君を守り隊」
の 2 つを指していると思われます。

中嶋さんは本書で
「学校からいじめを根絶して、いじめの加害者に償いをさせる方法」を
紹介されています。
その方法は、いたって簡単。

いじめに対して警察力を導入し、加害者を法で裁くことです。

いじめって、どんな手法が多いですか?
人の悪口を行ったり、持ち物を壊したり、暴力を振るったりしますよね。
大人が人の悪口を言うと、名誉毀損罪や侮辱罪に問われます。
物を壊せば器物損壊罪、暴力を振るえば暴行罪や傷害罪に問われます。
学校のいじめについても、「学校犯罪」として容赦なく罪を問おうぜ、というお話です。

いじめは、被害者だけがつらい毎日に耐えて
学校へ行けなくなったり、自殺したりしているのに
加害者は平然と学校へ通い、何事もなく学歴を積み、やがて社会へ出て行く。
そんなんおかしいやろ!
学校へ行けなくなるんは、加害者、おまえらじゃ!!
と中嶋さんは言います。

実に素晴らしい。

これを読んで思ったのが、
大人は本当に子供よりも善悪の見分けがつく良い人なのだろうかということです。
大人だって、子供の頃から大して性格は変わっていなくて
人によっては、実は警察に捕まったり罰金払ったりするのが嫌だから、
物を取ったり人を傷つけたりしないだけなんじゃないでしょうか。
大人ですら、警察力が行動の抑止につながっているのです。
子供の社会にそれを導入しない手はないと思いました。

実に即効性のある、強力ないじめ解決法だと思います。
副作用として、何が出てくるのかはよく分からないけど
少なくとも、いじめが原因で自殺する子供や
「学校へ行きたくない」と泣いている子供が減ってくれれば
短期的にはそれでいいのでは。


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