カイルの森 [活字中毒のトモ]
詩人の銀色 夏生さんが書かれた小説です。
緑豊かな架空の星、第七星に住む、園芸家のカイルが主人公です。
この星に住む人たちは、心の中に悪意が芽生えると
ダスト・シューターに悪意を吹き込んで、森の中にある廃棄所に送っていました。
でも、月日が経つと、たくさんの人たちに送られた悪意がひとつの固まりになって
森を破壊しようとするのです。
ストーリー自体は、ありふれていて
今までに何度も読んだような気がします。
ですが、そこはやっぱり銀色 夏生さんが書くお話ということで
文章全体がどことなく詩的でつかみどころがなく
同時に人の心の奥深くに入り込んでくる台詞が目立ちます。
話の内容は、途中まで読めば結末も分かりますので
夏生さんの語る「愛」を楽しむための本だと思います。
152 ページと薄い本なので、あっという間に読めます。
銀色さんの好きな方にはお勧め。
そうでない人には、ちょっと物足りなく感じるかもしれません。
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