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ディズニーランド流心理学「人とお金が集まる」からくり [活字中毒のトモ]


ディズニーランド流心理学―「人とお金が集まる」からくり (知的生きかた文庫)

ディズニーランド流心理学―「人とお金が集まる」からくり (知的生きかた文庫)

  • 作者: 山田 真
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 文庫


2003 年の第 2 刷を買っていますから、
それから 7 年間ずーっと寝かせ続けていたことになります。
文庫だからといって、気軽に買ってみたものの
あまり面白くなくて放置していたのでした。

2000 年時点でお客のリピート率 97.5%を誇る東京ディズニーリゾート。
これほど多くの客が繰り返し訪れ、
たくさんのお土産を買ってくれる秘密を探ろうというのが
本書の趣旨です。

もともとディズニーランドにはあまり良い思い出はなく
(人が多すぎるし、子どもと行くと大して動けない)
アトラクション的にはどちらかというと USJ の方が好きなので
著者が USJ をボロクソにこきおろしながら
ディズニーランドがいかに優れているのかを力説する文章を見て
どうにも複雑な気持ちになりました。
USJ、そこまでこきおろされるほど、ひどい施設じゃないと思います。
ですが、ディズニーランド、私も確かに複数回行っています・・・。
リピート客を呼び込める秘訣とは?どんな秘訣があるんでしょうか。

広い敷地内をいくつかのテーマに分けて
どのテーマパークでも日常とは違った夢の世界を提供し
一度体験しただけではすべてを見たとはいえない状況に観客を追い込み
また来たいと思わせる。
そして、出入口を一つに絞り、付近にワールドバザールを設置。
施設内でしか買えない限定品をたくさん用意し、
極限まで、客がお土産を買いやすい状況にしてあるのが成功の秘訣のようです。

USJ と比較しながらディズニーランドを褒め称える文章は
あまり面白くありませんでしたが
後半部分の
キャストの育成方法や雇用形態にいたるまで
すべてが完全な夢の世界を提供するために練りつくされている
人材育成方法が紹介されている部分は、かなり面白かったです。
客だけでなく、キャストにも魔法がかけられているのですね。
そして魔法をかけた以上それが覚めないように
キャストをおおらかに見守ってくれる。
ディズニー、さすがです。

しかも、施設内で働く人のほとんどがアルバイトだということも
織り込み済みというか、そうでなくてはならない理由がちゃんとある
というのもすごいと思いました。
今まで不思議に思っていたのです。
キャストは使い捨てにされる雇用形態なのに、
どうしてみんな頑張って働いているのだろうと。
あのテンションを保って働ける期間が
若い頃の数年だけだと知っているからなのですね。
確かに、あのバイトを数年やれば、
高いモチベーションを持って次の仕事にチャレンジできるかも・・・と思いました。

人とお金が集まるからくりじゃなくて、
キャストの育て方や雇用形態のところに興味を持って読んでしまいました。
古い本なので、特にお勧めはしませんが・・・
ディズニーで働きたいと思っている人なら
今読むのも良いかもしれません。





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