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日本沈没 上 [活字中毒のトモ]


日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)

  • 作者: 小松 左京
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2005/12/06
  • メディア: 文庫


確か新聞で、日本沈没 第二部 が紹介されていて面白そうだったのですが
私は第二部どころかもともとの日本沈没を読んだことがなかったので、
まずこちらから読もうと思って購入しました。

このお話、1973 年に公開されたのですね。
私の生まれた年だわ。そりゃ、読んだことがないのも無理はない・・・。

伊豆の鳥島の近くで、小さな島が一夜にして水没するという珍事件が起こり
深海潜水艇の操縦士、小野寺は、地球物理学の権威である田所博士と一緒に調査に出かけます。
そこで深海を探っていると、恐ろしい事実が発覚。
つきつめていくと日本がじきに沈没するだろうという予想が立ったのでした。
政府が極秘プロジェクトを立ち上げ、被害を最小限に食い止めようとしますが
そうしている間にも日本の各地で地震や火山噴火が起こり始めます。
さて、日本列島とそこに住んでいる国民はどうなってしまうのか・・・?

上巻は、東京で大地震が発生して、多くの人が亡くなり
これ以上の被害をどうやって食い止めようかと模索しているところで終わっていたので
これは早く下巻を読まなくては・・・という気分になりました。
地震の被害の様子が結構リアルに描かれていて
阪神大震災を経験し、今年の東日本大震災の映像を目にした後で本書を読んだ私は
この方、どこで地震を経験されたのかしら・・・?とまず思いました。
それだけ、地震の描写がリアルです。
まあ、いきなり地面がぱっくり割れて閃光が放たれるというシーンでは??と思いましたが
地震で都市部がパニックに陥るところとか、津波で多くの人や建物が流されるところは
めちゃくちゃリアルでした。
実際に、東京都を中心に、昼間に地震があったら
きっとこの本の描写のとおりになるのではないかと。

面白いかどうかと聞かれると、将来の不吉な出来事を予想して小説にして
何が面白いのか分かりませんし
実際に地震を体験してしまった後には、事実は小説より奇なりというか
小説を読むまでもなくお腹いっぱいなのですが
この人の文章を読むのは楽しかったです。
地殻とマントル、プレートの話が分かりやすく書かれていて
お話に現実味が加算されています。
小松さんて、頭のいい人なのだと思いました。

実際に地震やら津波やらが起こってしまったので
今更沈没の話なんて読むのもどうかと思いますが
時間がたっぷりあるときに読むと、暇つぶしになっていいと思います。
旅の友にどうぞ。



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コメント 6

Sanchai

テレビドラマで『日本沈没』を見た世代です。
最後に小野寺が濁流(だったか)に飲み込まれていくシーンが衝撃的で、暫く夢に出て来て「日本はどうなるんだろうか」と怯えて眠れなかったことをよく覚えています。
by Sanchai (2011-10-22 17:41) 

うしこ

>Sanchai さん

えー!小野寺さん、大変なことになってしまうのですね。
逃げ切れるものとばかり思っていたのですが。

彼の朴訥さが結構好きなので、幸せになってもらいたいのに・・・。
by うしこ (2011-10-22 19:53) 

YaCoHa

記事を拝見して思い出しました。読もう読もうと思ってて未だに味読・・・というか小松左京作品は一冊も読んだことありませんでした。(爆;)子供の頃観たTVには心底震え上がった世代です。来週読みます・・・図書館から借りて。(笑;)
by YaCoHa (2011-10-24 22:57) 

うしこ

>YaCoHa さん

こちらにもテレビドラマの記憶のある方が!本当に大ヒット作品なのですね。

古い本なので、図書館で借りるのがおススメですよ。我が家の近くにもあったらなぁ・・・。
by うしこ (2011-10-25 05:26) 

zu2

小説も読んだし、映画も見たし、TVも見た世代です。映画かっこよかったよなあ。TVよりも映画の方オススメです。

小松作品は何度か映画化されてますが、日本沈没と復活の日は見る価値あり。

しかし...
>私の生まれた年だわ。そりゃ、読んだことがないのも無理はない
サバは3歳までです。
by zu2 (2011-10-30 00:01) 

うしこ

>zu2 さん

映画ですか。今度 TSUTAYA で借りてみます。

そして、サバは読んでないです。てか、サバ読んで 38 ってどーよ・・・。
by うしこ (2011-10-31 05:14) 

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