謎解きはディナーのあとで 2 [活字中毒のトモ]
娘が読み終わってから貸してくれました。
彼女は某アイドルグループのファンであることから、去年この本が原作のドラマを見て
すっかりこの作品が気に入った様子。
自分のおこづかいで 2 巻も買っていました。
文芸誌「きらら」に掲載されていた 5 話プラス書下ろし 1 話の、計 6 話が掲載されています。
今回も、麗子お嬢様がお嬢様らしからぬ言動とともに、執事の影山に事件を解決させてゆきます。
それにしてもお嬢様、執事に事件の内容をペラペラと話して大丈夫なのかしら?
そのうちクビになったりしないといいけど・・・と余計な心配をしてしまいます。
今回は、商売っ気溢れる帽子屋さんにも、事件について話していますし。
こんな刑事、ありえないです。やっぱり。
本書を読むまでは、ドラマを見て
「もともとチャラい話だとは思っていたけれど、ドラマになってさらにチャラさがアップしたような・・・」
と感じていましたが、2 を読んで感想が変わりました。
あのドラマ、意外と原作に忠実に書かれています。
原作の 2 巻が 1 巻に輪をかけて、チャラくなっていたのでした。
こんな下品で軽率なお嬢様、本当にいたらびっくりだわ。
軽い感じで読める本ではあるので、どなたにもお勧めです。
推理小説なので、人は殺されますが、グロテスクな描写はほとんどありません。
文章も分かりやすく、引き込まれます。
こんなにチャラい文章なのに、つい夢中になってしまって、
通勤途中であやうくモノレールから降りるのを忘れかけるほどでした。
本を読んでいて、他のことに神経を使わないなんて、ここ数年なかったことです。
それだけ、物語の世界に引き込む力が強い文章でした。
最近の小説って、みんなこんな感じなのでしょうか。
ここまでくだけた文章で書かないと、誰も読まないし、売れないってことかも・・・。
個人的には、最後に掲載されていた書下ろしの「完全な密室などございません」が好きです。
殺された画家の奥さんが変な人すぎて
モノレールの中であやうく噴出しそうになりました。
ちなみに、前作の「謎解きはディナーのあとで」については、こちら をご覧ください。
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