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アメリカの次の覇権国はどこか? [活字中毒のトモ]


アメリカの次の覇権国はどこか?

アメリカの次の覇権国はどこか?

  • 作者: 木下 栄蔵
  • 出版社/メーカー: 彩図社
  • 発売日: 2011/12/07
  • メディア: 単行本


名城大学都市情報学部の教授、木下 栄蔵先生の著書。
ナゼこの本を買おうと思ったのか、今となっては謎なのですが
Amazon のカスタマーレビューを見ると、かなりな高評価です。
こういう時事ネタを題材にした本は、
買ってしまったならすぐに読んでおかないと、本棚で腐ってしまうので
(事実、腐った本がウチにはいっぱいあります)
届いてすぐに読んでみました。

・・・が、結論から言うと、微妙。

資本主義経済には、「通常経済」と「恐慌経済」の 2 つのサイクルがあり、
それぞれの特徴はお互い相反するものである。
だから、正しい時期に正しい経済政策を採らないと
一般的に良いと思われる政策でも、全く効果はない。
また、歴代の覇権国家を考察すると、覇権国家になれる 5 つの条件があることが分かった。
それは

1. 健全な通常経済のサイクルにあること
2. 過去にバブルの発生と崩壊を経験していること
3. 変革の経済を実行できること
4. 債権国であること
5. 民主主義国家であること

である。

そして現在、GDP の高いアメリカ、中国、日本、ドイツ、フランスを比較すると
次の覇権国家になれそうな、一番良いポジションをとらえているのは実は日本である
という結論が導き出されるのだそうです。

・・・。

国家としてのライフサイクルでは、明らかに下り坂にある日本が
本当に次の覇権国家になれるかどうかはなはだ怪しいところですし
そもそも覇権国家になって何の良いことがあるのか全く分からないので
この先生の理論は覆されることを祈っております。
ですが、TPP に加盟すれば、
加盟国の経済はみんな一緒にガタガタになるだけという意見には賛成ですし
世界のお金の流れはどんな要素で決まっているのかとか、
バブル崩壊で消えたお金がどこへ行ったのかとか
そういう疑問には分かりやすい解説で答えていただけていると思います。
全部で 189 ページしかないですし、図もたくさん掲載されていますから
あっという間に読めます。
意外と、経済のことに興味を持ち始めた中高生にお奨めかも。
あと、巻頭で三橋 貴明さんがこの本をお奨めしているので、
彼の本が好きな方だったら、読むとまた違った感想になるのかもしれません。




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