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うおつか流台所リストラ術 [活字中毒のトモ]


うおつか流台所のリストラ術―ひとりひとつき9000円

うおつか流台所のリストラ術―ひとりひとつき9000円

  • 作者: 魚柄 仁之助
  • 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
  • 発売日: 1994/07
  • メディア: 単行本


食生活研究家(と Wikipedia に書いてありました)の魚柄 仁之助さんの初期の作品。
奥様と 2 人暮らしの仁之助さんちの食費は
ひとり一月 9,000 円なのだそうです。
本書では、その秘訣が一挙公開(?)されています。
本書が出版された当時(1994 年)は、ちょうど
日本経済のバブルが破綻して不況に突入した頃でしたから
こういう「節約本」が流行ったのかもしれません。

本書で紹介されているのは「少ないコストで美味しいものを食べるノウハウ」です。
これは文中で「清貧健康美食の掟」として紹介されていますが
その掟は大きく分けて 6 つあります。
1)外食をしないこと
2)食の組み立てに、根菜類をたっぷり入れること
3)連続性のある食事作りをすること
4)調理時間は極力短くすること
5)台所道具はなるべく増やさないこと
6)買う食材と買わない食材を自分流に分けること

読んでいくと、食べ残した納豆と新たな大豆を使って納豆を作る(増やす?)方法とか
鰯や秋刀魚を丸ごと買って、余すところなく使い切る方法とか
面白いことがいっぱい書いてありました。

そして、前述した「清貧健康美食の掟」を読み返してみますと
我が家の食生活にはあまり当てはまる項目はなく
ウチの冷蔵庫が食べられないものでいっぱいなのも納得というか
この掟を私は本質的に半分は守れないことが判明しました。
4)~6)は、なんとかなるんです。
一番問題なのは 3)です。
ご飯が足りないとイヤなので、余るように大量に作るのですが
その余り物を次の料理に活かすのも、回数が増えるにしたがって飽きてしまうのです。
もちろん、ポテトサラダが翌日はコロッケになるとか、別の料理に変身させるようにして
食べきるように頑張っているのですが
結構毎日、自分の中で「食べたいもの」が決まっていまして
その「食べたいもの」欲求を満たそうと思ったら、残り物は食べたくない
なんてことがザラにあります。
そして残ったものは次に食べたくなるときまで冷蔵庫で冬眠してもらうことに。
たいていの食材は、冬眠中に腐っていく・・・と。
魚柄さんご本人が我が家にいらしたら「しのごの言うとらんとなんとかせえ!」と
しばかれそうですね。

かつおを削るためのカンナや肉を挽く機械は家にはありませんが
それでも家にある色々な道具でできそうな食材加工のネタがいっぱいです。
自分ですぐに始められそうです。
この本を読んですぐに、いつもは開きを買う秋刀魚を丸ごと買って捌いてみました。
意外と簡単に骨が取れて、おもしろかったです。
魚を捌くのって、もっと難しいというか、
なにかプロにしかできないコツがあると思い込んでいましたが
「上手に切れなくても、たたきにしてしまえば大丈夫」の一言に背中を押されました。

こんなふうに、読んでいると真面目にお料理したくなる本です。
時間と手間隙をかければ、安いものでも色々と美味しい料理が作れそうです。
「時間と手間隙」と書きましたが、忙しいから時間ないしー、
と敬遠されるような技術は一つもなくて
せいぜい、寝る前に大豆を水に浸しておく、とか魚を丸ごと捌く、とか
その程度です。
そんなに「忙しくてそんなんやってられるかい!」叫びたくなるほどの作業はありません。
ただ食べるまでに時間がかかるので(大豆を一晩水につけるとか)
そこらへんの時間配分を考えれば良いだけのことです。
大豆チーズも、茶碗蒸しも、早速作ってみようと思います。



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