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インバウンド [活字中毒のトモ]


インバウンド

インバウンド

  • 作者: 阿川 大樹
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2012/07/10
  • メディア: 単行本


沖縄タイムスに大きな広告が出ていて、興味を惹かれました。
今の会社をクビになったら、次の職場はコールセンターになるかもしれないし・・・
という気持ちもあって、買ってみました。

沖縄の架空のコールセンターが舞台ですが、書いているのは内地の人。
作者の阿川 大樹さんは東京生まれだし、彼のブログ を読むと
現在は日本とイタリアを行ったり来たりされているようで
沖縄と何の関係が・・・と思ったのですが、
このお話、もとは小学館の「STORY BOX」という雑誌で連載されていたようです。

主人公の上原 理美は、親の反対を押し切って東京の短大へ行き
その後も東京で働いていましたが
思いがけない理由で会社をリストラされ、沖縄へ帰ってきます。
そこで得た次の仕事は、コールセンターのインバウンドオペレータでした。
顔の見えない相手の要望を電話越しに聞き、
時にはクレーマーやただ話を聞いて欲しいだけの迷惑客の対応をしながら
頑張って日々の業務をこなす理美。
そんな彼女が「電話応対コンクール」の出場者に抜擢されてしまったからさあ大変。
嫌いな上司の個人指導を受け続けるハメになり、
その理由を知らない仲間は、上司と長い時間を一緒に過ごす理美を
「上司に媚を売っている」ととらえてイジメるようになり。
そんな状況で理美はコンクールでよい成績を収めることができるのか・・・?
というのが大体のあらすじです。

びっくりなのが、理美とその同僚が交わす会話の正確さです。
ホント、うちなーんちゅ女性の会話そのままっていうか、
私の周りでも、こういう会話よく聞くよなー、と思う台詞がぽんぽん出てきます。
ものすごく念入りに取材をされ、色々な人に確認を取りながら執筆されたのだと思います。

ですが読んでみて、私がインバウンドのオペレータになれるかというと・・・微妙。
ついこの間も、理不尽な要求を長々と電話で話し続ける社内の人に辟易して
よっぽど「アナタの長電話を今すぐ切れば、その分仕事の仕上がりが早くなるんだけど?」
と言おうかと思ったくらいなので、クレームの電話なんてかかってきた日には
相手と本気で喧嘩してしまうかも・・・と思いました。
基本つっこみなので、喜怒哀楽を出さずに話をただ聞くというのが苦手のようです。
ヤバイ・・・転職先がなくなったかも。




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コメント 2

阿川大樹

拙著『インバウンド』をお買い上げくださり、また、感想まで書いてくださってありがようございます。沖縄・コザには八年前から通って、いまでは第二の故郷みたいになりつつあります。沖縄在住の方に会話を褒めていただき、うれしく存じます。
by 阿川大樹 (2012-08-12 03:01) 

うしこ

>阿川さん

ご来訪&コメントありがとうございます!
まさかご本人に感想を読んでいただけるとは、思っておりませんでした。

コザに通われているのですね。道理でライブハウスの描写がリアルな訳だわ・・・納得です。
by うしこ (2012-08-12 09:29) 

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