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ロスチャイルド200年の栄光と挫折 [活字中毒のトモ]


ロスチャイルド 200年の栄光と挫折

ロスチャイルド 200年の栄光と挫折

  • 作者: 副島 隆彦
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2012/06/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


北野さんが「ロシア政治経済ジャーナル」で薦めていらしたので、買ってみたのですが・・・
微妙な本でした。
副島先生はいつも口が悪く、言っていることもめちゃくちゃですが
今回はさらに性質が悪いかも。

本書の趣旨は、よく「世界で起こる不思議な事件は、ロスチャイルドの陰謀なのだ」だとか
「世界の要人たちは本当は爬虫類人なのだ」とか言っている人の話が
いかに滅茶苦茶で、いい加減であるのかを暴き
ロスチャイルド家が本当はどのような役割を世界で担っているのかを
分かりやすく説明しようとするものです。

これが成功した本だったら、私も「性質が悪い」とは書かないのですが
巻頭で、イギリス王室に嫁いだキャサリン妃が
ロスチャイルド家と姻戚関係にある一族の出だという文章を読んでから
突っ込む気も失せてしまいました。
キャサリン妃のお母さんの旧姓がゴールドスミスだったから、というのが
主張の裏づけらしいですが、姓が同じくらいで同族と思う方がどうかしていませんか?
ちょっと調べれば、キャサリン妃のお母さんは労働者階級の出身だったという事実くらい
すぐに分かりそうですし。

それに、ケイト・ロスチャイルドさんがキャサリン妃のはとこだと書かれていますが
キャサリン妃のお母さんはロスチャイルドではなくて、ゴールドスミスだったんですよね?
もしこのゴールドスミスが本当に富豪のゴールドスミスさんと関係があったとしたら
はとこなのはケイト・ロスチャイルドではなくて、結婚相手のベンジャミンなのでは?
この 2 人も今年の 6 月には離婚しちゃったみたいです。

他にも、次期当主といわれているナサニエル・フィリップは、
ナタリー・ポートマンと付き合っていた、とか
どーでもいいような話が何回も出てきます。これはゴシップ本なの??

こんな感じの本なので、もう何を書かれていても、全く本当とは思えません。
文章は分かりやすいですし、写真もたくさん入っているので、一般受けはするのでしょうが
とてつもなくいい加減な、読者を馬鹿にした本だと思いました。
副島先生、そろそろモーロクしてきちゃったのでは?
それなのに、この本は 1,500 円もの値段がついています。
というわけで、まったくお薦めできません。
北野さんがどうしてこんな本を薦めようと思ったのかも謎です。
彼の本はそろそろ、
「人に薦められても読んではいけない本リスト」に入れなくてはいけないようです。






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コメント 2

zu2

副島先生は元から…
by zu2 (2012-11-27 21:17) 

うしこ

>zu2 さん

文章が読みやすいので、ついつい読んでしまっていました。でもこれはひどかった。
by うしこ (2012-11-29 05:41) 

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