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阪急電車 [活字中毒のトモ]


阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急電車 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2010/08/05
  • メディア: 文庫


三匹のおっさん」を Amazon で注文した時に、一緒に買った本です。

阪急今津線 が舞台となっています。
作者も「全国的知名度が低いであろう」と書いていらっしゃいますが
なんで今津線が舞台に・・・?と最初不思議だったのですが
この短い路線の一駅一駅に、さまざまなドラマがちりばめられていて
微妙に交差しています。
全部で 8 駅しかないのですが、
電車が折り返すことによって 16 話のショートストーリーが生み出されました。
図書館帰りの、これからカップルになるであろう若い男女
同僚に婚約者を寝取られて、復讐に燃える女
ちょっとしたことですぐに激昂する彼氏に振り回されている女子大生
アホの社会人と付き合っている女子高生
見た目パンクだが心優しい彼氏とおっとりした彼女
孫との時間を楽しむ老女
ママ友との付き合いに疲れはてている中年女性
普通の、どこにでもいそうな人たちが、いろいろな人生を歩んでいます。
そしてその中には、電車の中で奇妙な友情が芽生える人もいたり。

阪急電車、私も若いころ通学や通勤で使っていましたが
今津線にはめったに乗ったことがありませんでした。
沿線に住んでいなければ、用のないところかと。
知らない駅名も多かったです。
ですがこの本を読んでみて、素敵な場所だと思いました。
もし関西に住む機会があったら、この辺に住んでみるのも悪くないです。
(悪くない、とか書きましたが、あんな地価の高い場所に
ふらっと住み着けるのかどうか、微妙ですわ。まず無理でしょうね)

登場人物がみんな、自分と相性の良い人と悪い人にはさまれて
懸命に生きている姿が印象的です。
あと、老女のアドバイスがとても冴えています。
人生で困ったことがあった時に、
知り合いでなくてもあんな風にアドバイスしてくれる人がいたら心強いです。
現在通勤に使っている沖縄都市モノレールで、
そんなシーンが繰り広げられることがあるかどうか・・・今のところは見たことがないです。
もっとお昼のゆったりした時間に乗れば、また違うのかしら。

どのお話もぐんぐん引き込まれて、あっという間に読めます。
269 ページありますが、半日もかからずに読んでしまいました。
他にも何冊か抱えていけるなら、旅の友にお勧めです。
特に、旅先で阪急今津線に乗ろうとしている人にはお勧めかもです。
旅行で今津線って・・・あんまりないとは思うんですけどね。
そういえばこの作品、数年前に映画化されていましたね。
その映画の舞台を見てみたい、と旅に出る方、いらっしゃいますでしょうか。
私は今度、DVD でも借りてみようと思います。





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