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「ズルさ」のすすめ [活字中毒のトモ]


「ズルさ」のすすめ (青春新書インテリジェンス)

「ズルさ」のすすめ (青春新書インテリジェンス)

  • 作者: 佐藤 優
  • 出版社/メーカー: 青春出版社
  • 発売日: 2014/12/02
  • メディア: 新書


沖縄タイムスに広告が掲載れているのを見て、おもしろそうだと思って読んでみました。
本書は月刊「BIG tomorrow」に連載されている「佐藤優の人生修業」を
加筆・再構成したものだそうです。
現代は「面倒な時代」なので、ほんの少しだけ「ズルさ」を身につけたほうが
生きていくのが楽になるよ、というスタンスで
その身につけるべき「ズルさ」とはどのようなものかを、具体的に説明している本です。
大まかな構成は以下の通りです。

第 1 章: 人と比べない
第 2 章: 問題から目をそむけない
第 3 章: 頭で考えない
第 4 章: 時間に追われない
第 5 章: 酒に飲まれない
第 6 章: 失言しない
第 7 章: 約束を破らない
第 8 章: 恩を仇で返さない
第 9 章: 嫌われることを恐れない
第 10 章: 人を見た目で判断しない
第 11 章: 上下関係を軽んじない

こう見ると「約束を破らない」とか「恩を仇で返さない」とかは
ズルい人には無理なんじゃないか・・・?これができる人はかなり誠実な人だと思うのですが。
ただ「問題社員を部下に引き取るとロクなことがないからやめておけ」とか
「モノをもらい続けると人はそれに耐えられなくなる。"返さなくては" と思うのがふつう」とか
ズルそうなこともさらっと書いてあります。ズルさと誠実さを上手に使い分けないと
世の中渡っていくのが難しい、という話かも。
40 年以上人生歩んでいる人であれば、なんとなく分かっていることが多いのでは。

中でも「嘘つき!」とは言わずに「お互い "誠実に" やろう」と語りかけるのが効果的、
という意見は、大変有効だと思ったので、今後使わせていただこうと思いました。
物事にはまだまだ「言いよう」というバッファでカバーできることがたくさんあって
それを知らないことは大変不幸だ、とも思いました。
心穏やかに毎日を送るには、多少ズルくなくてはいけないようです。
分かっちゃいるんですけどね・・・「正直」という言葉、好きなんです。
分かっているだけではだめで、実践しないと、心がどんどん荒んでいきますね。
もういい年だし、ズルくなった方がいいんだろうなあ。

「たいていの集団には、歯向かうとロクなことがない」という意見も参考になりました。
道理で、会社で上司に歯向かってばかりいる夫は、社会人生活が大変そうです。
家で飲んでいる間も、愚痴ばかり言っています。正直者は好きですが、
生きていくのは大変です。
「鏡で自分を見ても、所詮反転しているのだから、本当の自分なんて自分で見るのは無理。
そうであれば、人と関わることによって見えてくる自分とか
他人から見える自分を大事にした方がいい」という意見も大変面白かったです。
そうか・・・鏡に映る自分は、人様に見えている姿とは左右が逆なんですね。
単純なことに、気づいていませんでした。

佐藤さんは「いま生きる「資本論」」でも、たくさんの書籍を紹介されていらっしゃいましたが
この本でも推薦図書をたくさん掲載していらっしゃいます。
面白そうだと思った本がいくつかあったので、続けて読んでみようと思います。




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