SSブログ

国際結婚ナイショ話 [活字中毒のトモ]


国際結婚ナイショ話

国際結婚ナイショ話

  • 作者: 川口マーン恵美
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 1997/11
  • メディア: 単行本


川口マーン惠美さんの本を、もう 1 冊読んでみました。
この本は 1997 年に発行されたものなので、今から約 20 年ほど前の本です。
その頃には EURO もまだ導入されていませんでしたっけ。。

川口さんとご主人が、どんなふうに頑張って国際結婚を継続させているか
が書かれている本かと思ったのですが
それは完全な思い違いで、なんというか、海外で暮らす日本女性が
心のよりどころを求めてさまよい、
色々なことに折り合いをつけて暮らしている様子が書かれています。
「国際結婚」でくくらなくてよくて、「海外生活ナイショ話」というタイトルでも良かったかも。
でもそれじゃ売れないか。。

主には、言葉の壁がなかなか越えられないことや、
見てくれで「あ、アジア人だ」という注目のされ方をするのに身構えることが
日常的になっていることや
外国で「日本」という国や文化についてきちんと伝えたいのに
なかなか伝わらないもどかしさなどが
細かくつづられています。

おそらく私も、海外で暮らしていたら、同じことを思ったと思います。
日本を出ると大概、「黄色いチビ女」というフィルターにかけられるので
それを外して、私個人を見てほしいという願いはなかなか相手に届きません。
そういう世界で生活すれば、誰でも多少は気が強くなって、自己主張も激しくなりますって。

またこの本を書かれた当時、ドイツに暮らして十数年だった川口さんでも、
ドイツ語を母国語として話す人ほどにはドイツ語を操ることができないと、
非常にもどかしいことが伝わってくる文章で書かれていました。
そしてドイツで 3 人の娘さんを育てた経験をもとに、バイリンガル育成の難しさも書かれています。
2 つの言葉をほぼ同じレベルで話すことができる人って、実はいないのかも?
と思いました。
親がいくら日本語で話しかけても、ドイツで暮らしていれば
やはりドイツ語に触れる機会の方が多いので
子供の脳みそはドイツ語に持っていかれてしまうようです。
逆に日本人の大人がいくら海外で長く暮らしても、
現地の言葉を日本語を操るのと同じように話すのは難しいということも、よく分かりました。
日本でずっと暮らしている私の英語力が退化していくのは当然のことなんでしょうね。


国際結婚ナイショ話

国際結婚ナイショ話

  • 作者: 川口マーン恵美
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 1997/11
  • メディア: 単行本



コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0