SSブログ

私の財産告白 [活字中毒のトモ]

私の財産告白

私の財産告白

  • 作者: 本多 静六
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2005/07/10
  • メディア: 単行本



*読み応え  90点
*コストパフォーマンス  80点

北野幸伯さんの ロシア政治経済ジャーナル で紹介されていた本です。
東大教授にして資産家としても有名だった 本多静六 さんの著書。
彼が財産を築き上げた方法と、お金にまつわる賢い生き方に関するアドヴァイスが
書かれています。

自分がお金持ちになった方法を人に教えるなんて、
胡散臭い話だと思いましたが、
本多さんご自身が文中で

「私にお金の大切さを教えてくれたのは、ドイツ人の博士だった。
彼はかなりの金持ちだった。
ことお金に関しては、自分が実行して成果を挙げた方法を
他人に教えるというのは自慢話のようになってやりにくいが
はるか昔にお金の大切さを教えてくれた博士の厚情、勇気と親切さに応えたいと思ったから
この本を書いた」

みたいなことを述べておられます。
胡散臭いと思われることを承知で書いておられるようです。

本書を読み進んでみると

・給料の 1/4 を貯蓄すること
・貯蓄した分は最初からないものと思って、質素に暮らすこと
・ある程度お金がたまったら、投資をすること(投機ではなく、堅実な投資であると言っておられます)
・本職を煩わさない程度の副業を持つといいこと(執筆は、彼の副業のようです)

が大切だというのが、彼の資産に関するアドヴァイスのようです。
こうやって箇条書きにすると、拍子抜けするほど普通の堅実な考え方です。
金持ち父さん貧乏父さん に、なんとなく似ています。
日本人でも、こんなに古くからお金を運用する人がいたんですね。

ただ、本多さんは主に鉄道株や山林に投資をして
儲けていらっしゃったようなので、現在の情勢には当てはまりません。
ですから、最近の投資トレンドをつかむのには一切役に立ちません。
ですが、彼のお金に対する健全かつ堅実な姿勢には
見習うべきところがいくつもあると思います。

私が、本書で一番興味深かった投資法は、

「投資してから利益が倍に増えたら、増えた分を売れ。
そうすれば、プラスマイナスゼロということになって、
後は価格が上がろうが下がろうが、長い間保有して損にはならないから」

というものです。
これは目から鱗でした。
そうか、株なんかは最初から同銘柄を複数株買っておくと、そういうことができるんだ。

あと、本多さんほどの資産家が
「時代の流れには勝てない」
と書いていらしたところも印象的でした。
また、成功談だけでなく、仕事上や投資上の数々の失敗談も
隠すところなく書いておられて
気さくで誠実な人柄がうかがえます。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 1