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それでも遺伝子組み換え食品を食べますか? [活字中毒のトモ]


それでも遺伝子組み換え食品を食べますか?

それでも遺伝子組み換え食品を食べますか?

  • 作者: アンドリュー・キンブレル
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2009/09
  • メディア: 単行本


タイトルからして遺伝子組換えに猛反対の本です。
むやみに遺伝子を操作すると、
得られるもの以外に弊害があるのではないかとか
遺伝子組換え食品を食べ続けると、
最終的に人体にどのような影響があるのかきちんと検証もしていないのに
人体実験のような形で遺伝子組換え食品を食べ続けるのはイヤだ、
という意見が並んでいます。

遺伝子組換えに携わる研究者たちは
安全性を確認しないまま、原料について注意を促す表示もないままに
遺伝子組換え商品を販売しているといいます。
そして、1980 年以降子どもの喘息が 2 倍に増えているのは食生活が原因だと
言い切っています。

・・・本当に、食生活だけが原因?

そして、別の章では、
スーパーで売られている食材の中から遺伝子組換え食品を見分け
買わないようにする方法が紹介されていますが、
食品に貼られているラベルの表示が本当に正しいとどうして言い切れるのか?
日本の場合の「遺伝子組み換えでない」表記って、どこまで正しいんでしょうね。

なんだか不安に駆られてヒステリックに叫んでいるだけのような本でした。

そもそも、この著者は、遺伝子組換え食品を食べないように、と言いますが
こういうことを言えるのは、著者が遺伝子組換え食品を食べなくても
死なない状況にあるからですよね。
これから食糧難がどんどん深刻になって
遺伝子組換え食品を食べなければ餓死してしまうということになっても
この人は、「遺伝子組換え食品を食べるくらいなら死ぬ方がマシよ」というんだろうか・・・?
そして実際に死ねる人?
そんなことはないと思うんですが・・・。

写真やグラフがないせいか、文章のまとめ方が胡散臭いせいか
どうもヒステリックに叫んでいるだけの印象を受けました。
遺伝子「くみかえ」の法則、恐るべし。

さて、本書を読んで、再び台農 5 号というパパイヤについて調べてみました。
農林水産省のホームページに、「台農 5 号について」という PDF ファイルが掲載されていますが
それを読むと、
「台農5号は、1987年に、台湾において、通常の育種方法によって
(遺伝子組換え技術を用いずに)育成された品種です」
と書いてあります。
ええええ?遺伝子組換えされていない品種?
ですが、同じ農林水産省のホームページに掲載されている、
別の資料 を読んでみたところ、
「台農5号として販売されている種子(以下「台農5号」といいます。)が、
遺伝子組換え体であることが判明しました」
と書いてありました。
あー。遺伝子組換えされていない品種だと思って種子を輸入したら、
あとで遺伝子組換えされた品種だと分かったってことでしょうか。
他にも、農林水産省のホームページで「遺伝子組換え」を検索してみると
実に 9,150 件ものページがヒットします。
よっぽど「遺伝子組換え」にナーバスになっているんですね。
というか、日本が遺伝子組換えにナーバスな国だというのが良く分かりました。
環境リスクに関する懇親会も良く開かれているようですし
遺伝子組換え食品の食品表示も細かく指定してあります。
けっこう真面目にやってるんですね、農林水産省。(おいおい)
これくらい、放射能汚染にもナーバスになって欲しいです。

結論から言うと、台農 5 号がどれほど危険なのか、
まだあまりよく分からないので、次行ってみようと思います。
私が遺伝子組換えをきちんと理解できる日は果たしてくるのか・・・。



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