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しゅるーんとした花影 [活字中毒のトモ]


しゅるーんとした花影  つれづれノート21 (角川文庫)

しゅるーんとした花影 つれづれノート21 (角川文庫)

  • 作者: 銀色 夏生
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/03/24
  • メディア: 文庫


銀色 夏生さんの「つれづれノート」第 21 弾です。

カーカ(娘)はとうとう夏生さんの元を離れて一人暮らしをするようになりましたが
夏生さんの家の近くで遊んだり、用事をしては
「遅くなりそうだから、泊めて」
と帰ってきているようです。
さく(息子)は、今回は何とか東京での暮らしに慣れた様子。
バスケ部に入り、中学生活を満喫しているようです。

夏生さんはといえば、CD を売る為に立ち上げた会社をたたんだり
Twitter のアカウントを閉じたり、
婦人系の病気がぶり返したりして、
公私共にスローダウンしています。
仕事はできるだけせずに、ゆったりされている様子。
私は一体何を売ったら、こんなふうに仕事をセーブして生きていけるかしら。

カーカがとてもポジティブで、ともすれば心が落ち込んでしまいがちな夏生さんを
さらりとした言葉で励ましていることが多くて、こんな娘がいてくれるなんて
夏生さん幸せだなぁ、と思いました。
ですが、カーカは楽観的過ぎるので、就職活動がどうなるのか
とても興味があります。
さらっと「ママのアシスタントになろうかな」とか言ってるし。
それって、夏生さんが死んでしまったら生活できない・・・。
ほぼニートと同じじゃん。

あとは、この本の最後の方で、幸せについて考えておられる文章が印象深かったです。
いつか幸せになりたい、いつかそれがやってくる、いつだろう
と思って数十年生きてきたのに、いまだに「それ」がこないというお話。
そして結局、ガラッと世界が変わるような幸せはやってこなくて
人生を振り返ってみれば、いろいろあったその時々に
今ちょっと幸せ、今ちょっと楽しい・・・という小さな小さな幸せがあって
それこそが幸せだったのだろうと。
ふーん・・・銀色 夏生さんのように有名になった人でも
やっぱりそう思うんだなー・・・と思ったのでした。
そう、「ものすごーく幸せ」な瞬間って、人生のうち一度くらいはくるかもしれないと
私も思っていました。
でも、こないんですね。
プチ幸せを大切にして生きていかないといけないんだ・・・
と改めて思いました。




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