島人もびっくりオモシロ琉球・沖縄史 [活字中毒のトモ]
ブータンと沖縄って似ているかも・・・?とふと思ったのはいいのですが
よく考えたら琉球の歴史を真剣に学んだことがないなと思って
琉球について書かれた本をいくつか購入してみました。
この本はその中でも、気軽に読める 1 冊です。
著者の上里 隆史さんは、1976 年生まれということで、
私よりも若い歴史研究家です。
本書のあとがきでご本人が書いておられますが、
この本は商品のカタログ、もしくは試供品みたいなものと思ってもらえばいいとのこと。
つまり、とっかかりとして本書を読んで、興味を持った参考文献に枝葉を広げて
さらに琉球のことを学ぶというスタイルが正しいようです。
琉球王国の人たちが着ていた正装は、明の冠服だったとか
王妃はくじで決められたとか、消えた財宝の話とか
気軽に読めるコラムがたくさん収録されています。
気軽に読めるのですが、読み終えてみると、
琉球が中国と大和の間でしたたかに生き抜いた事実が見えたというか
大国の治世が変わるとその余波をもろに受ける、大変な国だし
かといって併合されてしまうわけでもなく、そのときそのときで
大国に擦り寄ったり、ここぞとばかりに位を高く見せる制度を作って権威を鼓舞したり
あの手この手を使って生き延びてきたのだな・・・と思いました。
また明に手助けしてもらって交易国家になり、長年朝貢貿易を続けていたことから
どうしても中国とのかかわりが深い国で、
現在の中国様が「沖縄まで中国のものだ」的な言い方をするのも
分からんこともない・・・と思ってしまいそうにもなりました。
こういうしたたかな生き方から、いろいろな良いものを取り入れて
なんでも混ぜこぜにしてしまう「チャンプルー文化」ができたのですね。納得です。
カタログとしてこの本を読んだときに、次に読みたいと思った本はこれ。
でも Amazon では出品者からしか買うことが出来ないようです。
しかも定価の 3.5 倍以上という法外な値段がついています。
宮脇書店あたりに探しに行ってみるか・・・。
コメント 0