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塩の街 [活字中毒のトモ]


塩の街 (角川文庫)

塩の街 (角川文庫)

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/01/23
  • メディア: 文庫


有川 浩さんのデビュー作だそうで。宮崎旅行の飛行機の中で読みました。

某年某月某日、東京湾羽田空港沖に巨大な白い隕石が落下します。
それは世界規模の流星雨によってもたらされたもので、主成分は塩化ナトリウム
そしてその隕石の成分を見続けた人は、身体が塩化し、最終的には塩の彫像になってしまいます。
国の機能や流通はほぼマヒし、人々は配給に頼って暮らしていました。
この災害で両親を失った高校生、小笠原 真奈は、暴漢に襲われかけていたところを
秋庭というぶっきらぼうな青年に救われます。実は秋庭は自衛隊内では有名な、
空軍パイロットでした。

自衛隊三部作の第 1 作として有名なこの本、文庫で 444 ページもありまして
読み応えがありました。飛行機の中では読み切れなくて、そのあと読了までに数日かかりました。
塩害(人が塩の彫像になってしまう病のことを、本書ではこう言っています)の
要因を取り除いて、平常の世の中に戻りつつあるときのお話もたくさん書かれています。
時系列にしてみると、真奈と秋庭が出会ってから 5 年くらいお話が続きます。

秋庭と真奈は、ダ・ヴィンチの企画「有川 ワールドなんでもランキング」で
「好きなカップルベスト 10」の第 8 位だそうです。
(1 位は当然というか、図書館戦争の堂上さんと郁です)
秋庭と真奈は、年が 10 歳離れているので、
お互いジェネレーションギャップにちょっと戸惑っている様子が伺えます。
同じ 10 歳差でも、図書館戦争の小牧さんと毬江ちゃんは、
子どものころから知っていた者同士だからか、そのようなギャップが感じられません。
その辺の違いも「普通なら出会うはずのない 2 人」というのを表しているのかも。

人がたくさん亡くなるお話で、想像するとちょっと怖いですが
旅の友としていい本でした。
一人旅の友や、秋の夜の読書の友としてお薦めいたします。


塩の街 (角川文庫)

塩の街 (角川文庫)

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/01/23
  • メディア: 文庫



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