配達あかずきん―成風堂書店事件メモ [活字中毒のトモ]
東京へ旅行した際に、Kindle Unlimited で借りて持って行きました。
定額だと、普段はあまり購入しないジャンルの本も気軽のダウンロードできて助かります。
主人公は書店に勤めている木下 杏子さん。
お客様のおぼろげな記憶から、お目当ての本を探し当てるのが上手で
きびきびと働くしっかり者です。
ですが、このお話の中で起こるちょっとした事件を解決するのは
書店のアルバイトで、有名大学の法学部に通う、西巻 多絵ちゃん。
彼女は手先が不器用でラッピングもへたくそですが、
杏子さんの集めた情報をもとに、いつも事件を解決してくれます。
本書には 5 つの短編が入っています。
・パンダは囁く
・標野にて君が袖振る
・配達あかずきん
・六冊目のメッセージ
・ディスプレイ・リプレイ
作者の大崎 梢さんは、書店の店員さんだったそうで
書店の中の仕事がとても細かく書かれており、それがリアルさを際立たせています。
だからお話を読んでいても、情景が頭にパッと浮かんできて
自分がよく行く書店では、こんな会話が繰り広げられているかしら?
と想像しながら楽しく読みました。
ミステリなのに、人が死なないところが好きです。
なんとなく、北村 薫さんの、円紫師匠と私が出てくるシリーズに似ている印象だなと思ったら
あとがきで戸川 安宣さんも同じようなことを書いておられたので
同じような印象を持つ人が割と多くいらっしゃるのではないかと思いました。
久しぶりに私シリーズを読みたい・・・と思って調べてみると
なんと 2015 年に 16 年ぶりに最新刊がリリースされていたようです。
それは読まないと・・・とさっそく注文したのでした。届くのが楽しみです。
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