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残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する [活字中毒のトモ]


残酷すぎる成功法則  9割まちがえる「その常識」を科学する

残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する

  • 作者: エリック・バーカー
  • 出版社/メーカー: 飛鳥新社
  • 発売日: 2017/10/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


元ネタはブログ "Barking Up The Wrong Tree" であるようです。
ブログが書籍化される前から、日本の出版社が翻訳権を取得していたらしい
超人気ブログです。このブログでは、巷で一般的に言われていることが
さまざまなエビデンスをもとに検証されています。
例えば、この記事を書いているときにブログを見たところ
瞑想を利用して良い選択をする方法」が紹介されていました。
普通の成功本だと、「瞑想をすることで成功を引き寄せるんだ」
みたいなことだけが書かれますが、このブログではさまざまなエビデンスを使って
本当に成功を引き寄せることができるか、とか
本当だとしたらそれは科学でいうところのどのような効果・現象であるのか、
などが明らかにされます。

確かに面白い本でした。
仕事で成功することとエリートコースに乗ることは、必ずしもイコールではないとか
親切な人は仕事で損をする、でも同時に人生のレースで一着になるのも親切な人である
などの事実が、統計上の数字や実験で得られたデータなどをもとに、明らかにされています。
445 ページもある分厚い本なのに
途中で興味が衰えずに読み続けることができましたし
本に付箋をいっぱい貼って、本の中でエビデンスとして紹介されていた映画を
Amazon でレンタルして観たり、参考文献をいくつか購入したり
紹介された心理学者の公演を TED で視聴したりしました。

受け取る以上に、人に与えようとするタイプの人のことを、
作者はギバー(giver)と名付けています。
ギバーの多くは人生の敗者ですが、一部はものすごい成功者だそうです。
言われてみればその通りというか、通勤途中で病気の人を介抱して遅刻する人は
それだけだと仕事での評価は微妙でしょうが
その人がものすごいスキルを持っていて、同僚に、さらには会社の枠を超えて
同じ分野で頑張っている人たちに、そのスキルを惜しみなく提供するような人なら
必ずその分野で成功者になれます。
このように、よくよく頭で考えてみれば、ごく当たり前の事実が
エビデンス付きで分かりやすく語られている、そういう本です。

そうそう「引き寄せの法則」を使って、
欲しいものがもうすでにこの手にあるようなイメージを思い描くと
脳はそのイメージに満足して「もう願いはかなったから、いいのね」と
思ってしまうんだそうです。ダイエット後のほっそりした自分の姿をイメージした人は
ネガティブなイメージを思い描いた人よりも、平均 10 キロも体重の減りが少ないとか。
どうりで私の夢は何も叶わないわけだと思いました。
成功イメージを実現させた人って、執念の人というか
ものすごくあきらめが悪い人なんですね、きっと。



残酷すぎる成功法則

残酷すぎる成功法則

  • 出版社/メーカー: 飛鳥新社
  • 発売日: 2017/10/24
  • メディア: Kindle版



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