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父と娘の認知症日記 [活字中毒のトモ]


父と娘の認知症日記 : 認知症専門医の父・長谷川和夫が教えてくれたこと

父と娘の認知症日記 : 認知症専門医の父・長谷川和夫が教えてくれたこと

  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 2020/12/26
  • メディア: 単行本


「認知症界のレジェンド」長谷川 和夫先生の長女まりさんが
父の日記や写真を元に、長女の視点で長谷川先生の足跡をたどる本です。
お母様は「そんな本、誰が読むの?」とコロコロ笑っていらしたそうですが
身近なところに認知症の方がいる暮らしが分かりやすく書かれていて
とても参考になりました。

まえがきで、まりさんが「父は今を一生懸命に、前向きに生きている」
と書いておられる通り、長谷川先生はいつだって
他人様のお役に立ちたいという思いを忘れずに、
ご自身の認知症を公表してからも、取材を受けたり講演したり
精力的に活動されておられたようです。
ですがやはり年には勝てないというか、見ている家族の方が心配になって
晩年は長女のまりさんが、ほとんどの講演に付き添っておられたそうです。

こう書くと「なんか大変だな」と思いそうですが
長谷川家の人たちは、みなさん優しさに溢れていて、
長谷川先生のことをとても気にかけておられるのが伝わってきます。
しかもその様子が、あんまり負担っぽくないのです。
まりさんはあとがきで冗談めかして
「父は患者さんには『パーソンセンタードケア』を提唱していたけど
うちのセンターはいつでも母で、父は必然的にコーナーだ」
と書いておられました。それだけ長谷川先生は奥様を大事にされていると。
だけど私が本書を読んだところ、やっぱりセンターが長谷川先生で、
奥様がさりげなく先生の要望をかなえ
お子さん方がそれをサポートされているんだろうな、と感じました。
自分が有料老人ホームに入らなければならないときには
奥様にも「一緒に来て」とはっきり頼む長谷川先生は
どう見たってセンターです。
そして今まで先生が奥様を大切にされてきたから、
そのわがままが許されるのかもしれません。
夫婦によっては「住み慣れた家を離れるのは嫌」と断られる可能性も
けっこうあると思います。

さて私の両親はどうなるかな。。
私自身も気をつけないとね。。



父と娘の認知症日記 : 認知症専門医の父・長谷川和夫が教えてくれたこと

父と娘の認知症日記 : 認知症専門医の父・長谷川和夫が教えてくれたこと

  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 2020/12/26
  • メディア: 単行本



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