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アフリカとアメリカ、ふたつの視点 思いもよらない 日本の見かた [活字中毒のトモ]


アフリカとアメリカ、ふたつの視点 思いもよらない 日本の見かた

アフリカとアメリカ、ふたつの視点 思いもよらない 日本の見かた

  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2024/02/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


北野 幸伯さんが、メルマガ「ロシア政治経済ジャーナル」で薦めていた本です。
本の内容が断片的に紹介されていて「面白い」と言っておられたので
どんな本なのか気になって読んでみました。

アメリカ人の歴史学者で、現在は 麗澤大学 で准教授を務めておられる
ジェイソン・モーガンさんが、思想家 漫画家の星野 ルネさんに興味を持ち
対談を持ち掛けたのが、本書が出来上がるきっかけだそうです。
当初はモーガンさんが編集を手掛けておられる「JAPAN Forward」の記事(これ かな?)を書くのが目的だったようですが
もっと楽しい、議論が伝わりやすい鼎談本を作りたいということで
育鵬社の田中 亨さんに取りまとめを依頼されたのだとか。
確かに田中さんは要所要所で上手なコメントをしてお 2 人の話をまとめ
読みやすい内容にしてくださっています。
また本書には星野さんの漫画も多く登場して、
読みやすさをさらに後押ししてくれています。

お 2 人とも日本で暮らすマイノリティとしての立ち位置で
日本の良いところや悪いところ、意外なところなどを
ざっくばらんに語っていらっしゃいます。
その内容は、まあ、個人的な意見だなというか
モーガンさんと星野さんが見ている「日本」という国は
同じようでいて実は違うかもしれない、日本での暮らしは人の立ち位置によって
こうも違うのか、というのが印象的でした。

特に星野さんの立ち位置は非常に繊細です。
彼はカメルーンで生まれ、日本人の血は流れていないのに
4 歳から日本で暮らしている。
こういうバックグラウンドを持つと、
考え方が繊細にならざるを得ないよなと思いました。
お母さんみたいに、愛した人の国に勇気を出してやってきたわけでもないしね。
かといってカメルーンに帰ったところで、今となっては鶏も絞められない。
どちらの国でも「あれ、なんか変?みんなと違う?」と思う場面にたくさん出くわす。
この状況はかなり大変で、自分の立ち位置に納得するのに
すごく時間がかかっただろうなと思いました。
お父さんが日本人だったら、少し違った人になったかもしれません。

逆にモーガンさんは、アメリカ人だけれどアメリカ社会に適応するほうが大変で
むしろ日本での暮らしの方が合っている印象でした。
「アメリカにいると常に緊張を強いられる」と言っておられたのが
心に残っています。アメリカ人でもそう思うんですね。
道理で日本人の私が行った時も常に気を張らざるを得なかったわけです。
外国人だからというのではなく、そういう国だからというのが正解なのか?
いや多分、日本がとても暮らしやすい国だからでしょうね。
増税ばかりしているけど、のほほんと暮らせて、温泉もたくさんあって
いい国です。



アフリカとアメリカ、ふたつの視点 思いもよらない 日本の見かた

アフリカとアメリカ、ふたつの視点 思いもよらない 日本の見かた

  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2024/02/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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