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江戸の繁盛しぐさ [活字中毒のトモ]

江戸の繁盛しぐさ―イキな暮らしの智恵袋

江戸の繁盛しぐさ―イキな暮らしの智恵袋

  • 作者: 越川 禮子
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 文庫

*読みごたえ  30 点
*コストパフォーマンス  50 点

以前、Asahi.com で こんな記事 を読みまして、
ちょっと興味を持ったので読んでみました。

「江戸しぐさ」とは、江戸時代の商人がまとめあげた
「集団生活の知恵」みたいなもの、らしいです。
共倒れを防ぎ、共生していくための知恵なんだそうで。
人を敬い、マナーを尊ぶ江戸っ子ならではのしぐさらしいですが、
はたして本当にそうでしょうか?

身分や血筋にとらわれず、自由な発想をするのが江戸っ子である、
と言っておきながら

「江戸しぐさが身についていない人間は、新参者だから、親切にしてやれ」とか
「医者は弱者を診る立場だから、本来偉い人ではないのだ。
江戸時代は医者なんて身分が低かった」とか

上からものを見たような文章がすごく多くて、ストレスがたまりました。
しぐさで人間を値踏みして、何のいいことがあるというのでしょうか?
平等だ、平等だといいながら、自分たちの価値観を押し付けて
平気な顔をしている、どこかのジャイアンみたいな国のやっている行動と
あまり変わらないんじゃないのかしら。

「あいつはしぐさが我々と違うからよそ者だ」と言われ、
親切にはしてもらえても、どこか蔑みの目で見られ続けながら
三世代かかって必死で「江戸しぐさ」をマスターする昔の商人を想像して、
気の毒になりました。

「あいつは言葉が分からないから新しい移民だ。
まあ、自由と平等の国なんだから親切にしてやれ」と表面では言われていても
陰では「黄色いやつ」とか「ヒスパニックの野郎」とか蔑まれながら
三世代かかって必死で英語を覚え、教育を受け、さまざまな人種と交配しながら
アメリカ文化に溶け込んでいく移民と、何の違いが?

最近では、「後世にしっかりつたえたい文化である」なんて言われているけれど
一度廃れた文化なんだから、廃れた理由がちゃんとあるはずだから、
そこんところを解明して欲しい。
安易に復活させられたら、かなわんなぁ、と
江戸っ子ではない私は思ってしまうのでした。


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