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2009年断末魔の資本主義―崩壊から聡明へ 光は極東の日本から [活字中毒のトモ]


2009年 断末魔の資本主義―崩壊から聡明へ 光は極東の日本から

2009年 断末魔の資本主義―崩壊から聡明へ 光は極東の日本から

  • 作者: ラビ バトラ
  • 出版社/メーカー: あうん
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 単行本


*読み応え: 60 点
*コストパフォーマンス: 60 点

瞑想により未来を導き出す異色の経済学者、ラビ・バトラ教授の新作。

前作の 2010 年資本主義大爆裂! を引き継いで、
前作で行った予測の検証や、今後世界で起こることの予測が書かれています。
ちなみに、前作に掲載された予測はこちらの 10 個:

予測1.原油価格は 100 ドルを超えて高騰し続ける
予測2.「サブプライム住宅ローン危機」は再三爆発する
予測3.2008年、米大統領選挙は民主党の勝利
予測4.アメリカの大企業の破綻が続発する
予測5.日本の好況は 2008 年半ばか末まで
予測6.2009 年に、イランが新たな中東の火種となる
予測7.アメリカの資本主義は数年内に終焉する
予測8.2009 年後半から 2010 年前半に世界的な重大危機
予測9.中国にも 2010 年に危機到来
予測10.日本で新たな経済システムの胎動が起こる

このうち予測 1 ~ 5 までの 5 つが、既に的中しています。
そして本書では、
残りの予測 6 ~ 10 までに加え、新たに 5 つの出来事がこれから起こるだろうという
予測が立てられています。

ラビ・バトラ 2009 年の予測
予測1. 2009 年、ついに資本主義の大崩壊が開始される
予測2. 原油価格は 1 バレル 100 ドルを超えて上昇する
予測3. イランが中東で大きな動きを見せる
予測4. 円高はさらに進行し、1 米ドル = 80 円のレベルに
予測5. 日本の東証株価、日経平均は 5,000 円前後まで下落する

2009 年の予測 2 や 3 は、2008 年の予測とかぶっているような感じもしますが、
前回の予測と同じことを言っているもの(予測 3)と
去年起こった出来事がもう一度繰り返して起こるもの(予測 2)
があるようです。

また本書では、アメリカの金融・経済が崩壊する理由が
とても分かりやすく説明されています。

他にも、オバマ大統領の行く末を
「カーター大統領の二の舞になるのでは?」
と心配していたり、
グリーンスパン元 FRB 議長が世界経済を破綻させた
鮮やかな金利政策を皮肉ったり
グルジアとの戦争により国際的信用を失う恐れのあるロシアを憂うなど
盛りだくさんの内容となっておりますが・・・。

南オセチアに先に侵攻したのは、ロシアではなくグルジアでしたよねー?


なのに、ロシアが悪いみたいに書かれていて、ちょっとびっくりしました。
ラビ・バトラ教授ともあろうお方がこんな文章を書かれるとは。

それと、日経平均が 5,000 円ともなれば
1970 年代中盤以降の価格と同じなので、
その頃の日本と同じように「夢のある時代」に戻れるに違いないという、
意味の分かんない根拠から日本復活を予測するのは
やめていただきたいと思いました。
バトラ教授の循環説でいけば、
日本は「富裕層の時代」のピークを少し過ぎたところあたりらしいので
そういう年代に国が「夢のある」状態に変化するというのは
難しい気がするのですが・・・。
もっと別の根拠を示していただかないと
日本が経済的に復活するという予測を信じることは
到底できませんです。

でも、文章が分かりやすくて
内容が頭にすーっと入ってくるから
つい買ってしまうんですよね・・・バトラ教授の本。
洋書を読んだ後はさらに読みやすく感じます。

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