獣の奏者 Ⅱ王獣編 [活字中毒のトモ]
カザルム王獣保護場に運び込まれた幼獣リランと
心を通わせることに成功したエリンは、
それが元で、大公と真王の争いに巻き込まれてゆきます。
「闘蛇編」と比べると「王獣編」は
ダイナミックにお話が動き出し、
一国の歴史が動く様子を大迫力で楽しむことができます。
巻末に掲載されている、北上次郎さんの解説が
まさに私が思っていたことを上手く表してくださっています。
あれを読んだら、感想文を書く気がしなくなってしまいました(^^;
私も、普段はあまりファンタジーを読まないのですが
このお話は別物、というか
緻密な背景の描写に引き込まれて、
ぐいぐい読んでしまいました。
解説に、激しく納得してしまったので
北上さんお奨めの「十二国記シリーズ」も読んでみようかな。
だけど、このお話の最後の方で、真王は
「王獣を未来永劫、王の武器には使わない」
と誓っていたのではなかったでしょうか?
なのに、なぜ続編が出版されるのでしょう?
そこらへんは、真王のずるさの表れなんでしょうかね。
↑
ここまで書いて、今「探求編」を読んでいるのですが、
「探求編」で真王は、この誓いを破らなくてはいけない事実に
苦悩しています。
「約束破ったじゃないか。嘘つきー!」
と叫べるようなものではない、深い苦悩が描かれていますが、
やっぱり・・・誓いを破る以外に方法はなかったのかな?と
複雑な気持ちになりました。
続けて「探求編」を読み進もうと思います。
コメント 0