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獣の奏者 Ⅱ王獣編 [活字中毒のトモ]


獣の奏者〈2〉王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者〈2〉王獣編 (講談社文庫)

  • 作者: 上橋 菜穂子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/08/12
  • メディア: 文庫


カザルム王獣保護場に運び込まれた幼獣リランと
心を通わせることに成功したエリンは、
それが元で、大公と真王の争いに巻き込まれてゆきます。
「闘蛇編」と比べると「王獣編」は
ダイナミックにお話が動き出し、
一国の歴史が動く様子を大迫力で楽しむことができます。

巻末に掲載されている、北上次郎さんの解説が
まさに私が思っていたことを上手く表してくださっています。
あれを読んだら、感想文を書く気がしなくなってしまいました(^^;
私も、普段はあまりファンタジーを読まないのですが
このお話は別物、というか
緻密な背景の描写に引き込まれて、
ぐいぐい読んでしまいました。
解説に、激しく納得してしまったので
北上さんお奨めの「十二国記シリーズ」も読んでみようかな。

だけど、このお話の最後の方で、真王は
「王獣を未来永劫、王の武器には使わない」
と誓っていたのではなかったでしょうか?
なのに、なぜ続編が出版されるのでしょう?
そこらへんは、真王のずるさの表れなんでしょうかね。

ここまで書いて、今「探求編」を読んでいるのですが、
「探求編」で真王は、この誓いを破らなくてはいけない事実に
苦悩しています。
「約束破ったじゃないか。嘘つきー!」
と叫べるようなものではない、深い苦悩が描かれていますが、
やっぱり・・・誓いを破る以外に方法はなかったのかな?と
複雑な気持ちになりました。

続けて「探求編」を読み進もうと思います。





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