キャリアショック [活字中毒のトモ]
キャリアショック ―どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるのか? SB文庫
- 作者: 高橋 俊介
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: 文庫
慶應義塾大学大学院、政策・メディア研究科の教授である、高橋 俊介さんの著書。
大学で航空力学を専攻されたのに、卒業後国鉄に入社
その後留学して、米マッキンゼー東京オフィスに入社。
その後、米ワイアット社の日本法人・ワイアット(株)社長に就任するという
不思議な経歴をお持ちのコンサルタントさんです。
不思議な経歴なのですが、本書を読んでいくと不思議でもなんでもなく
これらの経歴すべてがきちんと線でつながっています。
私は今まで、目の前にある仕事だけをこなしてきたのと
あまりキャリアパスを考えられるような、まともな仕事に就いたことがなかったこともあって
自分の「キャリアパス」を考えたことがほとんどなかったのですが
5 年後、10 年後、どうしていたいんだろう?と考えたときに
自分が何をしたいのか、ほとんど頭に浮かびませんでした。
これじゃあ、ちょっとまずいんじゃないか・・・?と思って
キャリアに関する本をいくつか読んでみることにしました。
この本が、第 1 冊目です。
本書によると、これからは人そのものに投資する時代ではなく
人が生み出す知恵に投資する時代なのだそうです。
だから、知恵を持っている人はどこでも成功するし
知恵が流出しないように、会社もその人を大切にしてくれるんだとか。
キャリアパスを定めて、資格をたくさん取っても
これがいい、と思った道筋は今日あっという間に陳腐化するので、
そういうことを考えても無駄・・・みたいなことが書いてあります。
それよりも、自分がどんなことをしたいのか考えて
それに合わせて、自らが仕事を選んだり、引き寄せたりする方が
上手くいくだろうとも。
これは、本当に目から鱗だったというか、
今まで与えられる仕事を黙々とこなしてきただけの私にとっては
自ら仕事を選んでいい、という発想が驚きでした。
ただ、自ら仕事を選び、自分のしたい仕事を模索していくのは
かなりエネルギーの要ることだし、失敗も多々あると思われますが。
それでも、こういうエネルギーの使い方もあるんだ・・・というか
自分のしたい仕事を引き寄せた人たちは、みんなこういう発想で仕事をしていたのか・・・
とても参考になりました。
第一線で活躍するキャリアパーソンでも、5 年後のキャリアゴールを明確に定めている人は少ない
けれども、自分のやりたい仕事を「社内でやるべき仕事」として
膨らましていける才能があるのが、キャリアの達人なのだそうです。
今のお仕事は、細分化されすぎていて、
自分が今後どんな風に働きたいのか、どんな仕事をしていきたいのか
今ひとつ見えてこない感じではあるのですが
なんとなく、「できることから始めよう」と前向きに思える良い本でした。
キャリアパスを描けなくて悩んでいる人にはお奨めだと思います。
タグ:キャリアショック
2010-06-04 05:16
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