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西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気 [活字中毒のトモ]


西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気

西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気

  • 作者: 西原 理恵子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/07/01
  • メディア: 単行本


漫画家の西原 理恵子さんと作家の月乃 光司さんのコラボ作です。
西原さんは家族の立場から、月乃さんは本人の立場から、
アルコール依存症について語っています。

この本を読むまで、月乃さんについて知らなかったのですが
20 代のころからすでに、アルコール依存症で
精神科のアルコール病棟に何度も入院された経験をお持ちのようです。
アルコール依存症になると、お酒の飲み方も随分と乱暴になり
大量の飲酒の果てに、幻聴や幻覚が聞こえるようになったと書かれています。
そしてやがて、記憶がなくなったり、感情がコントロールできなくなったりして
もうここまでくると、病院に入院しても
お酒が完全に抜けて、心を自分で穏やかに保てるようになるまでに
数年を要するそうです。

・・・それに比べたら、私なんてまだかわいいもんだわ(<アホ)

お酒を飲んでいきつくところはどんなところか知っておけば
怖くなって飲む量が減るだろうと思ったのですが
読んでみるとそうではありませんでした。
アルコール依存症の人は、私の想像を超えたとんでもない飲み方をされているようです。
そんな感想ばかり持っていても仕方がないので
自分を甘やかさずに、お酒をコントロールしていこうという気持ちには変わりはないのですがね。。

アルコール依存症の患者を夫にしていた西原さんのお話は
患者本人の話とはまた違った壮絶さがありました。
夫がアル中だから、妻が頑張って仕事をせざるを得ない
そうすると、妻の頑張りに甘えて夫はますますダメになるようです。
この悪循環、お酒だけではなくて、いろいろな問題に適用できそうです。
借金を肩代わりしてあげると、また借金してしまう人とか。
はたから見ると「アホだな、あの人」と思うのに、自分が当事者となると
判断力が鈍るというのがよく分かる文章でした。
私は夫にとって、何らかのイネイブラーであるような気がして、
ちょっと考えさせられました。

全部で 102 ページしかなく、イラストや図もふんだんに盛り込まれているので
分かりやすく、あっという間に読めます。
アルコール依存症に陥っているご本人は、こんな本を読んでもピンとこないと思うので
ご家族向けです。
ひょっとしたら、アルコール中毒だけではなくて、
何らかの中毒(ギャンブルとか)に陥っている人の家族が読むと、
何かのヒントになるかもしれません。
酒飲みの私は、この本を自分がアル中にならないためのお守り代わりにします。









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